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背徳は蜜の味
第19章 人妻その十九 ~エッチの相手も管理人の仕事~
その後も頑張って共用スペースの掃除も終わらせると、腰がパンパンに張ってしまった。
『早く夫に復帰してもらわないと
一人だけじゃ体が持たないわ…』
ぼんやりしながら夕飯の支度をしていると
今は光子一人なのに、うっかりと二人分の食事を用意してしまった。
「私としたことが…」
そこでハッと気づいた。
「そうだわ!島崎さんに食べていただこうかしら…
あの人、店屋物ばかりだから栄養が偏ってしまっているかもしれないし…」
差し出がましいとは思ったけれど、
お盆にご飯と味噌汁、それにサバの味噌煮と副菜を小鉢に入れるとちょっとした定食が完成した。
「すいません…管理人の若宮です
島崎さん、ご在宅ですか?」
お伺いを立てなくても彼が在室しているのはわかっていた。
なにせ、彼が外出する姿なんてほとんど見たことがなかったのだから。
「はい…」
青白い顔同様に声まで覇気がない。
「あの…夕飯…作りすぎちゃったので
良ければ食べていただけませんか?」
「ホントに?いいんですか?」
無愛想だと思っていたけど、
この人はこんな笑顔を見せるんだと光子は驚いた。
お節介のついでだと、光子は彼の部屋に上がり込み、部屋の片付けをしてあげようと思った。
彼と向かい合わせにテーブルに座り、彼にお給仕をしてあげながら、
どこから手をつけようかしらと光子は部屋をキョロキョロと眺めた。
「散らかっていてすいません
何をどう片付ければいいかわからなくて…」
「仕方ないわね…私が片付けてあげるわ」
お願いしますとも言われていないのに
光子は世話女房の如く甲斐甲斐しく彼の部屋を片付けてゆく。
「ほら、ごみ袋を2つ用意してあげたわ
こっちが燃えるゴミ、そしてこっちが燃えないゴミよ
ちゃんとルールを守らないと苦情が出たらあなたもここに住みにくくなるでしょ?」
ごみ箱を整理するとツンと嗅いだ覚えのある臭いがした。
『これって…』
大量のティッシュのゴミ…
それは紛れもなく彼がオナニーをしていた名残りでした。