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背徳は蜜の味
第1章 人妻その一 ~インテリアの営業マンとエッチ~
マンションを購入して、いよいよ入居の日がやって来た。
「おいおい、なんだい、その小包みは」
「ご近所さんへのご挨拶の手土産よ」
「そんなのいらないだろ
ただでさえマンションってのは近所付き合いがないんだからさ」
「そういうわけにはいかないわよ
あなたは帰宅して寝るだけだろうけど
私は専業主婦なんだからご近所さんとは仲良くしておきたいのよ」
さあ、あなたもついてきて
一緒に挨拶を済ませましょ
妻の真奈に追いたてられるように
引っ越しの荷ほどきに手をつけることなく
お隣に挨拶に向かった。
インターホンを押すと
留守かしらとあきらめて引き返そうとした頃になって、ようやく「はい…」と応答があった。
「あ、すいません
私たち、隣に引っ越してきた風吹と申します」
「…なんの用かしら?」
無愛想で感じが悪い。
「あ、いえ、お隣同士になるものですからご挨拶をと思いまして…」
「あ、そう…」
それだけ返答するとインターホンがブチッと切れた。
『まあ!なんという方なの!
少しぐらいは顔を出して挨拶するのが礼儀じゃないの!!』
憤慨する真奈に「な、マンション住人なんてこんなもんさ、誰もお隣だから付き合っていこうなんて思わないさ」
主人の声が聞こえたのかどうか知らないが
パタパタと足音が室内からしてドアがスッと開いた。
顔を覗かしたのは真奈たち夫妻よりも一回りほど歳上の女性でした。
彼女は夫の幸一を爪先から頭のてっぺんまで舐めるように観察したのち、笑顔を夫の幸一に投げかけた。
「まあまあ!ご挨拶なんてよろしかったのに」
真奈には一瞥もくれずに
夫の幸一に親しげに挨拶を交わす女。
「私、江坂です。江坂文恵と申します」
真奈がその場にいなければ
ハグしてきそうなほど愛想が良かった。
「あの…これつまらないものですがお近づきの印に…」
真奈が手土産を差し出すと、引ったくるように受け取って真奈を無視して夫の幸一と見つめあっていた。