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背徳は蜜の味
第3章 人妻その三 ~パートの歓迎会でお持ち帰り~
働き始めて、レジ打ちなど簡単だと思っていた自分の考えの甘さを思い知らされた。
「どうです?これからもやっていけそうですか?」
パートタイマーの面倒を見てくれる主任の山本健介が声をかけてくれた。
彼は美紀子と同い年ぐらいなのに、パートの面倒見もよく、みんなから好かれていた。
「ええ、なんとか頑張ってみます」
「そう、それはよかった…
でね、今週末に冴島さんの歓迎会を催したいと思っているんですよ
どうですか?是非とも参加してくださいよ」
あ、参加費は気になさらないでくださいね
会社から福利厚生費として協力してもらえることになっているんで…
そう言ってもらって助かった。
お金の工面のために働いているのに
飲み会で散財してしまっては本末転倒だからだ。
歓迎会と言ってもレジを担当するメンバーだけの集まりなのでわずか数名での食事会でした。
「あんたたち、お似合いのカップルよね」
レジ担当の最古参である京子さんが
真っ赤な顔をして美紀子と山本主任の二人を見て茶化した。
「よしてくださいよ、彼女はれっきとした人妻なんですから」
ほら、これが見えないんですか?
山本健介はスッと美紀子の左手首を握って
薬指の結婚指輪を京子さんに見せつけた。
「そんなのわかってるわよ~
パートはみんな既婚者なんだから」
飲み会のメンバーは冗談の通じない堅物だと主任の山本健介を笑った。
「あ、あの…主任はお酒を飲まないんですか?」
ずっとウーロン茶ばかりを飲む健介に
お酌をしてあげたいと思った美紀子は尋ねてみた。
「ええ、下戸なんです
どうもお酒の味がわからなくてね」
つまらない男でしょ?
アルコールの呑めない健介を、
またまた京子さんがなじった。