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背徳は蜜の味
第3章 人妻その三 ~パートの歓迎会でお持ち帰り~

楽しい食事会でした。
いっぱいおしゃべりをして飲んでいたら
いつの間にか自分の限界を超えていたらしい。

「ちょっと、大丈夫?一人で帰れる?」

レジ打ち最古参の京子さんが心配してくれたけれど、その言葉に対して「もにゃもにゃ」と言葉にならない声を出していた美紀子を見かねた山本主任が、

「僕が送っていきます。僕お酒飲んでないから酔ってないし、マイカーに乗せて彼女を自宅まで送りますよ」

そう?悪いわね。
じゃ、頼むわよ。私たちはこれからカラオケに行くからね。
なんて言う皆さんの声が、ふわふわした頭に聞こえる。

「さ、僕たちは帰りましょうか
さあさ、小さな車ですけど、どうぞ乗ってください」

山本主任が送ってくれるの?
やっぱり主任さんって頼れるいい男だわ。
薄れかけてゆく記憶の中で、そんな事を考えているうちに車は走り出した。

「自宅住所って履歴書に書いてあった所でいいんですよね?」

山本主任がカーナビに目的地を入力しているのを見ながら乗り心地のいい車の揺れに身を任せているうちに眠気に負けて眠ってしまった


「あら?ここは…?」

目が覚めたらピンク色の照明がまぶしい。
まったく知らない部屋のベッドで美紀子は横になっていた。

まだ頭はうまく状況が飲み込めない。
とりあえず状況を確認するために
部屋をぐるりと見渡す。
それにしてもここはどこだろう…
家具など置いていないシンプルな部屋…
それでいてなんだか妙に艶かしい。

そうふわふわと考えていると、
ガチャっとドアが開く音がした。
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