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背徳は蜜の味
第28章 人妻その二十八 ~女上司と部下のエッチ~
どういうわけか、泥酔のオヤジも亜希子を追いかけて下車してきたではないか!
「よぉ!ねえちゃんよぉ!俺に文句でもあるのかい?」
「絡まないで下さい!
駅員を呼びますわよ!」
「呼びますわよだとぉ?
へん!お高くとまりやがって!
言っとくけどなあ、俺に因縁をつけてきたのはねえちゃんの方だぜ!」
確かにその通りだ。
だから、ちゃんと謝ったと言うのに
絡む相手を見つけたとばかりにオヤジは亜希子の腕を取り「こんな駅で降りちまったじゃねえか!責任を取ってもらおうか!」と食い下がってくる。
「本当にすみませんでした
お車代をお支払いしますので許してください」
「そんな金があるんならよぉ!行こうぜホテル!
なっ?ねえちゃん俺に抱かれたくて睨み付けて来たんだろ?」
嫌がる亜希子の腰に手を回して
有無を言わせぬように改札を目指して歩き始める。
こんな経験は初めてなので、怖くて声も出せない。
ただひたすら拒む意思表示で幼い子のようにイヤイヤと首を振るしかなかった。
「おっさん!もうその辺で勘弁しろよ!」
不意に若い男が泥酔オヤジの肩を抱いて
亜希子から引き剥がしてくれた。
「終点まで、あと二駅なんだ。
これぐらいで足りるだろ?」
そう言って無理やり一万円札をオヤジの胸ポケットにねじ込んだ。
ドキドキしながら亜希子は、若い男に礼を言おうと目を合わせて驚いた。
彼は社内でも役立たずと言われている仕事の出来ない落ちこぼれ社員だったからだ。
「なんだ?にいちゃん、文句があるのか?」
今度は亜希子から若い男に絡み始めた。
「悪いな、おっさん。
彼女、俺の彼女なんだよ
これ以上、彼女にちょっかいを出したら…
タダじゃすまないと思いな!」
柔和な口調から、急にドスの効いた声を出したものだから、オヤジもこれはヤバいと思ったのか
「仕方ねえな…タクシーで帰ってやるよ」と捨て台詞を残してスタコラと逃げ去った。
「助かりましたわ…えっと…確かあなたは…」
「九条です。九条陽向(ひなた)ですよ、庄野課長」
そう言って残業で疲れているはずなのに
彼は爽やかな笑顔を振り撒いて亜希子にキュンとさせた。