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天狐あやかし秘譚
第115章 妖異幻怪(よういげんかい)
そこには目を細めて笑う、強い色気を纏った完全な『男性』がいた。
「もっと強く握れよ・・・桐人。
これで、犯されたいんだろ?」
声もいつの間にか2オクターブくらい低くなっている。
その声が耳朶をくすぐり、脳に染み込み、蕩けそうになる。自然と手に力がこもっていく。土門のペニスを何度も、何度もなぞるように愛撫している自分に気づいた。
足がガクガクと震えていた。
股間は痛いくらいに膨張し、口の中はカラカラに乾いている。
目の前が真っ赤に染まって、何もまともに考えることなど出来はしなかった。
「オレ、もう我慢できそうにない・・・桐人・・・」
土門が体を起こし、宝生前に覆いかぶさるように、その身を寄せる。手を後ろの樹について唇を耳に寄せてきた。
「愛している・・・お前を・・・抱きたい・・・今すぐにでも」
興奮が脳髄を揺さぶる。
同時にこれまでの人生で、欲しくても欲しくてもえられなかった言葉が、彼の心を真っ直ぐに射抜いていた。
涙が・・・溢れてしまう。
唇を強引に塞がれる。舌が入り込み、口腔内を犯される。
首に手が回され、ぐいと引き寄せられると、頭が痺れて、身体が震える。
欲しかったもの・・・ずっと、ずっと・・・こうされたかった。
宝生前はゲイだ。
自らの性的志向を自覚したのは小学生の時分。ずっと他者とは違う自分に悩んでいた。同級生たちが異性と楽しそうに付き合う中、自分は好きな人に好きであることを気づかれることすら恐れなくてはいけない。
性的志向がバレてからは、好奇の目との戦いだった。
それらをやっと乗り越えたの30代も後半になった頃だった。そして、その頃には孤独が完成していた。
もう、自分が愛する人に愛されることなど一生ないと思っていた。
土門杏里が現れて、自分が性的な志向を超えて彼女を愛することができたことを、誰よりも宝生前自身が一番驚いていた。
でも、やはり物足りなかった。
自分が穿つのではなく・・・穿たれたい。
自分が抱きしめるのではなく、抱きしめられたい。
有無を言わさずに、息ができないほど抱き潰されて、
愛されて、愛されて、体の中を隅々まで誰かのものにされたい。
そんな欲求はなくなったわけではなかったのだ。
ただ、息を潜めていただけだった。
それに、今・・・気付かされた。
ビュビュッビュ!
「もっと強く握れよ・・・桐人。
これで、犯されたいんだろ?」
声もいつの間にか2オクターブくらい低くなっている。
その声が耳朶をくすぐり、脳に染み込み、蕩けそうになる。自然と手に力がこもっていく。土門のペニスを何度も、何度もなぞるように愛撫している自分に気づいた。
足がガクガクと震えていた。
股間は痛いくらいに膨張し、口の中はカラカラに乾いている。
目の前が真っ赤に染まって、何もまともに考えることなど出来はしなかった。
「オレ、もう我慢できそうにない・・・桐人・・・」
土門が体を起こし、宝生前に覆いかぶさるように、その身を寄せる。手を後ろの樹について唇を耳に寄せてきた。
「愛している・・・お前を・・・抱きたい・・・今すぐにでも」
興奮が脳髄を揺さぶる。
同時にこれまでの人生で、欲しくても欲しくてもえられなかった言葉が、彼の心を真っ直ぐに射抜いていた。
涙が・・・溢れてしまう。
唇を強引に塞がれる。舌が入り込み、口腔内を犯される。
首に手が回され、ぐいと引き寄せられると、頭が痺れて、身体が震える。
欲しかったもの・・・ずっと、ずっと・・・こうされたかった。
宝生前はゲイだ。
自らの性的志向を自覚したのは小学生の時分。ずっと他者とは違う自分に悩んでいた。同級生たちが異性と楽しそうに付き合う中、自分は好きな人に好きであることを気づかれることすら恐れなくてはいけない。
性的志向がバレてからは、好奇の目との戦いだった。
それらをやっと乗り越えたの30代も後半になった頃だった。そして、その頃には孤独が完成していた。
もう、自分が愛する人に愛されることなど一生ないと思っていた。
土門杏里が現れて、自分が性的な志向を超えて彼女を愛することができたことを、誰よりも宝生前自身が一番驚いていた。
でも、やはり物足りなかった。
自分が穿つのではなく・・・穿たれたい。
自分が抱きしめるのではなく、抱きしめられたい。
有無を言わさずに、息ができないほど抱き潰されて、
愛されて、愛されて、体の中を隅々まで誰かのものにされたい。
そんな欲求はなくなったわけではなかったのだ。
ただ、息を潜めていただけだった。
それに、今・・・気付かされた。
ビュビュッビュ!

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