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コンビニバイトの男の子
第6章 一夜
【10】
貴之は照明を消した暗い書斎の椅子に座って、目の前の机にあるパソコンの2つのモニター画面を見ていた。
そのうちの1つ、メインモニターには正面を向いた顔がアップで映っている。うっとりとした表情のその顔は、紅く上気していた。
『・・・あっ、ぁは、うぅん、あぁ・・・』
パソコンに有線で繋いで片耳に嵌めたイヤホンからは、半開きの口から溢れる官能的な声と共に、柔らかい肉をリズミカルに叩くぱんぱんという音が絶え間なく聞こえている。もう1つのサブモニターに、女性を後ろから突いている男性が映っていた。
ボリュームを絞っているにもかかわらず外に漏れているのではと心配になるほどの音量なのは、カメラに近いからというだけではないと感じた。
(こんなに、激しく・・・)
『・・・あっ、はっ』
微かだった若い男の子の短い声も、聞こえるようになってきた。
音に合わせて前後に揺れていた顔が後ろを向くと、喘ぎ声の合間に甘えるような声で話し掛ける。
『ああん、嫌ぁあ・・・。そっ、そんなにしたら、ぁはん、すぐ・・・。あん、だめ・・・』
本気で拒絶していないことは、数分前から続いている、性感の昂まりに翻弄されつつも悦んでいる声から判る。
相手の若い男の子も、そのことは判っているようだ。
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