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コンビニバイトの男の子
第6章 一夜
可愛らしい掌で受けた唾液混じりの精液の量は、確かに少なかった。
(まー、いくら若いとはいえ、立て続けにこれだけ出してたらな)
萩子は悠希から手渡されたティッシュで掌を拭くと、丸めて使用済みコンドームの山に積み上げる。
『こんだけ出してたらねー』
少し呆れた口調で、貴之と同じ感想を悠希に告げた。
悠希が窓に目を向ける。
『なんか見やすくなったと思ったら、外すっかり明るくなってきちゃいましたね』
言いながらベッドに仰向けに寝転んだ。腕を横に伸ばす。
『ほんとに』
その横に萩子が躰を横たえ、悠希の腕に頭をのせた。
その腕が頭を引き寄せる。
それは、かつて貴之が萩子と愛し合った後に決まってしていた仕草と同じだった。
(こうしていたことは伝えてないから、自然としているということか・・・)
以前であれば、仲睦まじい姿を目の当たりにして強烈な嫉妬が湧き、悠希に激しい憎悪を向けるところだが、何度も見ているうちに感情をコントロールできるようになっている。
メインモニターには、向き合うふたりの頭が映り込んでいた。
『あっ、そういえば』
『ん?どうしたの?』
『空き巣、大丈夫でしたね』
『ふふふっ。そうね、ありがと』
萩子が唇を寄せる。
『どういたしまして』
悠希が口づける。
暫くお互い唇を求め合っていたが、そのうち動きが止まった。すぐにふたつの寝息が聞こえ始めて、ようやく眠りに落ちたようだった。
(まだまだ先は長いし、一旦ここまでにして寝るか。続きは、起きてからに)
映像を一時停止すると、イヤホンを外した。窓外から、朝を爽やかに染める小鳥のさえずりが聞こえてくる。淫らに昂ぶっていた気持ちが鎮まり、現実に引き戻された。
下半身丸出しの姿が気恥ずかしくなり、そそくさとボクサーパンツとスウェットを履く。
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