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コンビニバイトの男の子
第8章 密談

「何故、妻のベッドでは無く僕のベッドに置いたのか、映像を見て理由が解ったよ。普段僕が寝ているベッドで、妻が他人に抱かれている姿を見せつけられるのは、かなりダメージ受けた」
「やっぱり。星野さんの性癖に刺さりましたか」
「ああ。それと、僕のベッドは明け方に窓からの光が当たるから、ふたりの淫靡さがより際立っていた。観てみるかい?」
悠希と会う時、貴之はいつも隠し撮り映像を転送したタブレットを持ってきていた。
「いいえ、映像は星野さんのものなので」
「そうか・・・」
今まで何度か訊いているが、悠希は頑なに観ようとはしない。この関係を始めたときに、悠希自身が決めたことのようだった。
ちょうどオーダーを取りに店員が部屋に来た。いつものように遠慮して決める悠希の料理を、自分と合わせてランクを上げたコース料理に変更し、お勧めのワインも追加する。
「毎回、すみません」
「報酬を受け取ってくれない代わりに、僕が奢りたいんだから、遠慮しなくていいんだよ」
貴之はそう言うと、真面目な悠希にまた意地悪したくなった。
「それにしても、まさか朝から来るとはねー」
にやにやしながら続ける。
「見かけたときは、まかさってびっくりして、ブレーキ踏んじゃったよ」
「えーと、ゼ、ゼミが休講だったので・・・」
「そっかー。次の日はバイトも休んだんじゃなかったかな?」
「そ、それは・・・、あの、えーと・・・」
どぎまぎする悠希が可笑しくなり、貴之は声を出して笑った。
「ごめん、ごめん。鮎川君が帰った次の日、電話した日だけど妻はかなり機嫌が良かったから、相当満足したんじゃないかな」
「そうですか」
「たっぷり愉しんだみたいだしね」
にやにやしながら、からかう。
萩子に送った、帰宅が遅くなるというメッセージは、早朝に悠希からのメッセージでお願いされたものだった。送る時刻と、ご丁寧に内容も指定されて、貴之はその通りに送っていたのだった。
悠希はその時のことを思い出したようで、恐縮する。
「・・・なんか、すみません・・・」
「謝ることはないよ。さあ、飲もうか」
運ばれてきたワインをグラスに注ぐと、悠希に勧めた。
「やっぱり。星野さんの性癖に刺さりましたか」
「ああ。それと、僕のベッドは明け方に窓からの光が当たるから、ふたりの淫靡さがより際立っていた。観てみるかい?」
悠希と会う時、貴之はいつも隠し撮り映像を転送したタブレットを持ってきていた。
「いいえ、映像は星野さんのものなので」
「そうか・・・」
今まで何度か訊いているが、悠希は頑なに観ようとはしない。この関係を始めたときに、悠希自身が決めたことのようだった。
ちょうどオーダーを取りに店員が部屋に来た。いつものように遠慮して決める悠希の料理を、自分と合わせてランクを上げたコース料理に変更し、お勧めのワインも追加する。
「毎回、すみません」
「報酬を受け取ってくれない代わりに、僕が奢りたいんだから、遠慮しなくていいんだよ」
貴之はそう言うと、真面目な悠希にまた意地悪したくなった。
「それにしても、まさか朝から来るとはねー」
にやにやしながら続ける。
「見かけたときは、まかさってびっくりして、ブレーキ踏んじゃったよ」
「えーと、ゼ、ゼミが休講だったので・・・」
「そっかー。次の日はバイトも休んだんじゃなかったかな?」
「そ、それは・・・、あの、えーと・・・」
どぎまぎする悠希が可笑しくなり、貴之は声を出して笑った。
「ごめん、ごめん。鮎川君が帰った次の日、電話した日だけど妻はかなり機嫌が良かったから、相当満足したんじゃないかな」
「そうですか」
「たっぷり愉しんだみたいだしね」
にやにやしながら、からかう。
萩子に送った、帰宅が遅くなるというメッセージは、早朝に悠希からのメッセージでお願いされたものだった。送る時刻と、ご丁寧に内容も指定されて、貴之はその通りに送っていたのだった。
悠希はその時のことを思い出したようで、恐縮する。
「・・・なんか、すみません・・・」
「謝ることはないよ。さあ、飲もうか」
運ばれてきたワインをグラスに注ぐと、悠希に勧めた。

