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獄中婚
第1章 1

私は小走りで乗り電車の扉が閉まるギリギリで乗り込んだ、いわゆる駆け込み乗車だ。そうして乗り込みドアの窓を見た時毎日店に来ていた50代の太客が焦った表情で私を見ていた、普段の私ならいくら急いでいるとはいえ駆け込み乗車はしたくないから1本見送って次きた電車に乗っていただろうけどその日は月に数回のライブが公演される日で絶対に遅刻はできなかった。いつもその太客がつけていたのであればこの子は絶対この電車に乗らないって思っただろうから乗った瞬間驚いたと思う、相当焦ったんだろう。私は電車の中で急いで店長に連絡を入れた、バレたストーカーは何をするか分からないからだ。店長は30代後半で元々コンカフェ嬢として働いていた人だったからこんな証拠もなにもない話でも紳士になって対応してくれる人だった、この時もコンカフェ嬢として働いていた時の経験を活かして色々アドバイスをくれた。店長に連絡してから数分で今すぐ電車を降りてタクシーに乗り換えるようにと指示を受けた、もしその太客が本当にストーカーだったら駅までタクシーで先回りして駅でグサリと....なんてこともあるらしい。私は急いで電車を降りてタクシーに乗り込んだ。幸いにも降りた駅にタクシー乗り場が併設されていて時間帯も人が多くなかったからスムーズに乗り込むことができた。住所を伝えると運転手は短い返事をしタクシーは動き出した、着くまでは20分ほど。車内で店長に連絡すると店の前まで「タクシーを店前につけてもらって、店先には私が立って待ってるから」と言って貰えた、私は心底安心しきった。店に着きクレカで支払いを済ませて店長と共に足早に店内に入った。
「大丈夫だった?怖かったでしょう」
「はい、でも今は平気です」
「今日は帰りなと言ってあげたいけど帰らない方が身のためだわ」
「そうですね....今日出勤します」
「あと今日はニューホテルに泊まりなさい」
「え、いやそこまでは」
「確かにそこまでって思うかもだけど、ほんと何があるか分からないから」
店長の真剣な表情に自分が思っているよりやばいのかもと思い私はニューホテルに宿泊することに決めた。このニューホテルは交番が近くにあるホテルで割と古いホテルだが値段はかなり高い、誰が泊まるのだろうと思っていたがこういう事情がある人が泊まるのかもしれない。
「大丈夫だった?怖かったでしょう」
「はい、でも今は平気です」
「今日は帰りなと言ってあげたいけど帰らない方が身のためだわ」
「そうですね....今日出勤します」
「あと今日はニューホテルに泊まりなさい」
「え、いやそこまでは」
「確かにそこまでって思うかもだけど、ほんと何があるか分からないから」
店長の真剣な表情に自分が思っているよりやばいのかもと思い私はニューホテルに宿泊することに決めた。このニューホテルは交番が近くにあるホテルで割と古いホテルだが値段はかなり高い、誰が泊まるのだろうと思っていたがこういう事情がある人が泊まるのかもしれない。

