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第33章 決戦は金曜日

　　　　まるでアナグマ生活。
　　　　一緒に寝ていたのは、
　　　　不妊がわかるまで、
　　　　できないとわかった途端
　　　　夫は、ここで寝なくなった。
　　　　書斎でアダルト動画を見て
　　　　寝る・・・。
　　　　わたしは、ベッドルームの
　　　　ダブルベッドで一人で寝る。
　　　　最初は寂しかったけど、
　　　　慣れてきていた。
　　　　でも、今日は、一緒に・・・。
　　　　エッチした後の余韻も
　　　　何もない夫・・・。
　　　　せめて、エッチした後くらい。
　　　　本当に、夫はわたしが好きなの？

疑問が湧いてくる実雅子。ベッドの上で天井を見上げて網代編みを眺めながら、考えた。

　　　　そもそも、
　　　　代わってくれ？って
　　　　夫婦ってピンチヒッターというか、
　　　　代打というか、
　　　　そういうことがある世界なの？
　　　　本当に、わたしのことが
　　　　大事で、好きで、
　　　　愛してくれているなら、
　　　　そんなことを考える？
　　　　わたしが欲求不満だから、
　　　　そんな私のことを慮って？
　　　　アダルト動画の影響？
　　　　『寝取られ』だとか、
　　　　『寝取らせ』だとか、
　　　　そんなタイトルの動画を
　　　　見ているうちに、
　　　　そういう性嗜好に
　　　　なってしまった？

　　　　その代打が、佐川くん・・・。
　　　　小学生の頃の佐川くんは
　　　　よく知っていたけど・・・。
　　　　でも、今の佐川くんは
　　　　雰囲気も違うし・・・。
　　　　懐かしさもあるけど・・・。

夫のことを考えるうちに、佐川のことを思い出し始めた実雅子。

　　　　夫が許可するなら、
　　　　佐川くんと・・・。
　　　　どうして、ドキドキするの？
　　　　やはり、夫以外とのSEXに
　　　　わたしも期待している？

自問自答する実雅子。考えているうちに眠りに落ちた。