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隷婦 狙われた淫らな発情妻・実雅子 ~中出しの快楽に堕ちて~
第34章 翔太とのデート
傍から見れば、単なる痴話げんか。まして、立ち上がった佐川は怒り心頭のはずが、感情以上に、逸物が天を衝く勢い。

     クソ、ムカつく。
     男の俺が、なんで
     イラマチオされる?

「おい。さっさと、これを咥えろ!」

と、実雅子を睨む佐川。

「いやです。どうして、そんな言われ方されないといけないの!」

と、言い返す実雅子。

「って、お前が俺に!」

言いかけて、

「わかったよ。いいよ。俺、帰るから。ひとりで、明日までゆっくりして帰れよ」

と、佐川が切り出した。

「どうして、そうなるの?」

睨む実雅子。睨み合う二人。

     なに?このデジャヴ。

と、思ったのは佐川。

     なんとなく、懐かしい

と、思ったのは実雅子。

     理由はなんだったのか、
     憶えていない。
     でも、睨み合った・・・。

佐川は、理由を覚えていなかった。

     小学校のとき、
     翔太くんと睨み合った。
     そのことは憶えているけど、
     理由は???

実雅子も、理由を覚えていなかった。要するにたわいないことだった。実際は、授業中に先生がした質問に実雅子が答え、その説明が長すぎて、チャイムが鳴り、授業中、ずっとトイレを我慢していた佐川が漏らしそうになったのだった。実雅子の説明が終わり、休憩時間に入ると、佐川は脱兎のごとく、トイレに駆け込み、そのあと、教室に戻って来て、実雅子に

「説明が長すぎるんだよ!」

と、怒り心頭だったのだ。それに対して、実雅子が、

「誰にでもわかるように説明しないといけないでしょ!」

と、反論して、睨み合ったのだった。

その程度のあまりにもくだらない内容に当事者ですら忘れていた。ただ、デジャヴとして、思い出した。後にも先にも、二人が睨み合ったのは、それが最初で最後だった。

理由は思い出せなくても、

「デジャヴが」

と、言った佐川。

「昔、あったね、こんな感じで睨み合ったこと」

と、笑った実雅子。

「理由は思い出せないけど、あった」

佐川が呟いた。

「わたしも理由は覚えていないけど、なんか、懐かしい」

微笑んだ実雅子。
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