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第34章 翔太とのデート

実雅子が吐いたことを体調不良だと認識していた佐川。

「もう一度、身体を洗ったほうがいい。気分が悪いなら、休んだ方がいい」

と、言いながら、実雅子が吐いた嘔吐物を洗い流していく佐川。

「ううん。大丈夫。手伝うわ」

と、手桶を手に取った実雅子。

「悪かったな。いきなり『イラマ』は無理だったみたいだ」

謝った佐川。

　　　　　冒険しすぎたのかもしれない。
　　　　　まずは、フェラチオだけで
　　　　　徐々に慣らすしかないな

それが佐川の判断だった。

「今度は、頑張るわ」

と、答えた実雅子。そんな実雅子を訝しげに見る佐川。

「無理は禁物だ。徐々でいい。それより体調はどんな感じだ？寒気はないか？」

と、実雅子の身体の心配をする佐川。

　　　　　これから、いろいろ経験して、
　　　　　エロい女になってもらわないと
　　　　　いけないのに、体調不良で
　　　　　沙汰止みになっては元も子もない。

それが佐川の心情だったが、

　　　　　わたしが慣れていないばかりに、
　　　　　迷惑をかけたのに、
　　　　　心配してくれて、
　　　　　翔太って、昔から、
　　　　　素直になれないだけで、
　　　　　本当は、優しいのよね。

何でも善意というか、良い方に取る実雅子。

　　　　　幸い和食だから
　　　　　ニオイも
　　　　　そこまでひどくなった。

と、安堵しながら、排水溝についたゴミ取り用の籠にたまった嘔吐物の内容を確認して、水分を切って、トイレに流した佐川。身体を洗い終え、身体を拭いて、浴衣に着替えて座椅子に座っている実雅子が、佐川に、

「ごめんね。何から何までしてもらって」

と、頭を下げた。

「いいよ。これも経験だから」

と、笑った佐川。

　　　　今まで、何度、
　　　　女の嘔吐の片づけをしただろう。
　　　　喉奥イラマチオでは初めてだが、
　　　　酔っぱらった女の嘔吐は
　　　　数えきれない・・・。
　　　　おかげで、実雅子のときは、
　　　　慣れていたというか、
　　　　ニオイも気にならなかった。
　　　　これも、経験が
　　　　ものをいうのだろうか。

苦笑いする佐川。