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恵津子の裸(年の離れた妹)
第2章 お引越し

その日は引っ越し先で使う家具を買う予定だった。夏の始まりを感じた快晴の街は、歩くと汗がにじんでいた。恵津子は羽織っていたジャケットを僕に持たせ、ぴったりした白いTシャツとブルージーンズで歩いていた。同じようにTシャツ、ジーンズの僕のすぐ横に、恵津子はずっと身体を寄せて歩いていた。兄妹は子供時代のように、ずっと手を繋いでいた。
朝からパンしか食べていなかった僕たちは買い物の途中、夕方に早めの夕食を摂った。いつもの格安チェーンのイタリアンは、いつものように混んでいた。恵津子お気に入りの赤ワインを頼み、食事をしながら兄妹はたわいない会話を続けた。そして食事を終えると、たくさんの客がいる家電量販店に入った。
「買い忘れはないな…」
「あと、兄ちゃんのプレゼント!」
「プレゼント?」
前夜の実家での食事のとき、僕は恵津子から初任給のプレゼントをもらっていた。少し怪訝な顔で妹を見ると、恥ずかしげな笑顔を浮かべていた。僕は意味が分からず、もう一度妹の顔を見た。妹はウィンクすると、僕の手を引いて歩きはじめた。着いた場所はカメラの売り場だった。
「恵津子、カメラ欲しい!」
「えっちゃんが…?」
「うん…プレゼントじゃないねw」
恵津子は無邪気に笑っていた。そして妹はあたりを伺い、小声で僕の耳元に囁いた。
「恵津子を…撮って欲しい」
「えっちゃんを…兄ちゃんが?」
妹は素直に頷くと、手を引いたままカメラを物色しはじめた。そして適当な動画を摂れるカメラを決めると、さっさと購入していた。
「さ、帰ろ!」
恵津子は僕にカメラが入った紙袋を渡すと、手を引いて駅に向かった。兄妹はしばらく無言で歩いていた。
朝からパンしか食べていなかった僕たちは買い物の途中、夕方に早めの夕食を摂った。いつもの格安チェーンのイタリアンは、いつものように混んでいた。恵津子お気に入りの赤ワインを頼み、食事をしながら兄妹はたわいない会話を続けた。そして食事を終えると、たくさんの客がいる家電量販店に入った。
「買い忘れはないな…」
「あと、兄ちゃんのプレゼント!」
「プレゼント?」
前夜の実家での食事のとき、僕は恵津子から初任給のプレゼントをもらっていた。少し怪訝な顔で妹を見ると、恥ずかしげな笑顔を浮かべていた。僕は意味が分からず、もう一度妹の顔を見た。妹はウィンクすると、僕の手を引いて歩きはじめた。着いた場所はカメラの売り場だった。
「恵津子、カメラ欲しい!」
「えっちゃんが…?」
「うん…プレゼントじゃないねw」
恵津子は無邪気に笑っていた。そして妹はあたりを伺い、小声で僕の耳元に囁いた。
「恵津子を…撮って欲しい」
「えっちゃんを…兄ちゃんが?」
妹は素直に頷くと、手を引いたままカメラを物色しはじめた。そして適当な動画を摂れるカメラを決めると、さっさと購入していた。
「さ、帰ろ!」
恵津子は僕にカメラが入った紙袋を渡すと、手を引いて駅に向かった。兄妹はしばらく無言で歩いていた。

