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誰にも言えない、紗也香先生
第7章 日暮れのブランコ
深夜、
革の手錠に縛られ、ラテックスのブーツと赤いベルトを腰に巻いた私は、
静かに、公衆トイレの個室の扉の裏に立っていた。
両腕は後ろ手のまま、手錠の鎖は高い位置の金属フックに掛けられ、
扉の内側に、まるで影のように存在していた。

私は息を潜める。
揺れる脚は、張り詰めた弓のように、今にも折れそうに震えていた。

さっき無理に飲まされた水が、
身体の奥で重たく波打っている。
もう何時間、こうしていただろう。
一歩も動けず、声ひとつ立てられずに。

外ではまだ、誰かの靴音が響いていた。
乾いた咳と、ゆっくり動く足音。
そのすべてが、私の耳の奥で大きく反響する。

だめ、まだだめ……お願い、早く行って……
そんな祈りのような願いも虚しく、
限界は静かに、けれど確実に私を追い詰めていた。

そして——
太ももに、温かい雫が伝う。
その感覚に気づいた瞬間、全身がかっと熱くなる。
止められなかった。音を出すわけにもいかず、
私はただ、何もなかったふりをして立ち尽くすしかなかった。

冷たい床に落ちた雫が、静かに滲んで広がっていく。
まるで、私の恥をそっと咲かせるように。

……もう、聞かれてしまったかもしれない。
心臓の鼓動ばかりがやけにうるさい。
時間は歪み、夜は終わらぬ罰のように続いていた。

そしてようやく、外の気配が遠のいた時、
私は喉の奥から、かすかな息をこぼした。
ただの吐息なのに、涙がにじみそうだった。
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