この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
誰にも言えない、紗也香先生
第8章 審判不在

——その部屋には、夜の夢のような光が満ちていた。
天井から吊るされた低い照明が、琥珀色の柔らかな光を落とし、
壁際には黒いカーテン、そして部屋の中央に、黒いベッドがひとつ。
そのベッドの前、敷かれたベルベットのカーペットの上で、
私とリザは、跪いたまま向き合っている。
私はまだ教師のスーツ姿で、リザは知的なOLの服に身を包んでいた。
アリス(審判員)はランプのそばで静かに立ち、
「最初の勝負はキスです」
と、微笑みながら告げた。
「どちらがより深く、より甘く、相手の心を揺らせるか——
私が見届けます」
音もなく、ゆっくりとリザが身を寄せる。
そして、唇がふわりと触れ合った。
それはただのキスではなかった。
互いの内側を探るように、
まるで体ごと、心ごと、相手へと溶けてゆくような熱があった。
リザの舌が私を包み込み、甘く絡み合うその瞬間、
私は脚をふるふると震わせ、ひとつ甘い吐息をもらしてしまう。
「……サヤ先生、負けちゃった?」
リザの囁きとともに、アリスが静かに言った。
「勝者、リザ様」
その宣言と同時に、リザの指先が私のシャツのボタンへと伸びてくる。
ひとつ、またひとつ、外されていく。
天井から吊るされた低い照明が、琥珀色の柔らかな光を落とし、
壁際には黒いカーテン、そして部屋の中央に、黒いベッドがひとつ。
そのベッドの前、敷かれたベルベットのカーペットの上で、
私とリザは、跪いたまま向き合っている。
私はまだ教師のスーツ姿で、リザは知的なOLの服に身を包んでいた。
アリス(審判員)はランプのそばで静かに立ち、
「最初の勝負はキスです」
と、微笑みながら告げた。
「どちらがより深く、より甘く、相手の心を揺らせるか——
私が見届けます」
音もなく、ゆっくりとリザが身を寄せる。
そして、唇がふわりと触れ合った。
それはただのキスではなかった。
互いの内側を探るように、
まるで体ごと、心ごと、相手へと溶けてゆくような熱があった。
リザの舌が私を包み込み、甘く絡み合うその瞬間、
私は脚をふるふると震わせ、ひとつ甘い吐息をもらしてしまう。
「……サヤ先生、負けちゃった?」
リザの囁きとともに、アリスが静かに言った。
「勝者、リザ様」
その宣言と同時に、リザの指先が私のシャツのボタンへと伸びてくる。
ひとつ、またひとつ、外されていく。

