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誰にも言えない回顧録
第3章 28歳 大学職員~続編
窓には二重のカーテンが設えられていたが、部屋に入った時から開け放たれたまま。
そこから見える向かい合うビル群は、大通りに面して相当に距離はある。
それでも「見られてしまうかもしれない」という不安は打ち消せない。

恥ずかしい。
どうしようもなく、恥ずかしい。
でも。
もうやめて、とも思えていない。

いや、違う。
そうではない。
私は最初から「何かを期待して」ここに来ていた。
自分から言い出したことなのだ。
そう。
続けてもらいたい。
なんとなれば。
もっと恥ずかしい思いをさせられても、いい…

まださほど時間は経っていない。
でも震え出した両脚は止まらず、じっと立ってはいられなくなっていた。

座りましょうか
窓を離れ、キングサイズのダブルベッドに近づく。
遠慮がちに腰掛けたつもりが、沈み込む上質な柔らかさに思わずバランスを失い上半身を後ろ手に支えるような姿勢になってしまう。
標準丈のスカートではあったが、反動で浮いた膝が緩む。

反射的に閉じようとする脚を彼が視線で制した。
ストッキングに包まれた太腿にさりげなく視線を走らせ、彼がそのまま正面にしゃがみ込む。
脚先から脛。
脛から膝へ。
けっして触れはしない。
でも確実に隅々まで確かめられる。

不意に、彼が。
腰掛けた私の両脇に手をつき、スカート越しに下腹部へと顔を近づけてきた。
さあ、脚をゆっくり大きく開いてみてください
この角度で見られる心配はないでしょう?
抗う言葉が出てこない。
言われるがままゆっくり、大きく。
ややめくれ上がった裾が張り詰めるまで素直に脚を開く。

彼が深く息を吸い込み、私の顔を見上げて嬉しそうに言う。
すごくいい匂い…
まるで直に見られているかのような錯覚。
既に私の腿奥は否みようもないほど熱くなり、潤んでいた。
無防備な体勢のままことさらに下腹部と乳房とを交互に嗅がれるさまを見せつけられているうち、平静を装い続けることが本当に難しくなっていた。

スーツがしわになってしまうといけないし、部屋のローブに着替えませんか?
自分はあちらで待っているから、とバスルームに姿を消した彼。

しばし躊躇ったけれど。
下着だけの姿になり、肌触りのいい備え付けのローブを羽織った。
固くベルトを結び、バスルームのドアを静かにノックした。

それは。
続きの始まりを受け入れる、という合図だった。
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