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午後四時までの性隷
第32章 最悪のタイミング
夫と全く違うアプローチをしてきた榎木さんが新鮮で新鮮で、夫からの誘いなんてとても陳腐に思えました。

追い詰められるようなスリルと、言い逃れができなくなるようなシチュエーション。

思い出すとまた身体がゾクゾクしてしまいました。

隣に夫がいながら、頭の中では榎木さんのことを考えてしまっています。

悟られては困るのでお風呂に逃げることにしました。

「じゃあ…お風呂入ってきますね」

「あっ、ああ…」

断られたことがよほどショックだったのでしょうか。

夫には落胆の色が見えました。

女が断れたときの落胆ぶりはそんなもんじゃないのよ!、と言ってやりたかった。

全然女の気持ちを夫は理解してくれていないのです。

私は何度もそういう目に遭ってきたのです。

私だって抱かれたかったのに、拒否ばかりして来たじゃない!

疲れてるのはわかってる。

でも、ちゃんと様子を見て、しっかり慮って誘って来たのに。

昨日だったら、どれだけ良かったか…。

言葉は悪いですが、いい気味だとも思いました。

私は今日、たくさん満たされたのです。

夫になんてお世話にならなくても、私には榎木さんがいるから、と強く思いました。
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