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ぬれて、あふれて、きょうもまた ~気づかされた悦びに溺れ~
第1章 月に一度の逢瀬で

優美と智之が月に一度、二人きりになれるホテルの部屋に入ってすぐに始まるこんな会話はこれで3度目になる。
このごろ続けて彼は下着のプレゼントを携えて逢いに来てくれていた。
同じ職場にいながら、智之の転勤で東京と大阪に離れ離れの遠距離恋愛となってから1年が過ぎようとしていた。
遠距離恋愛とはいえ、32歳になる優美には福岡へ単身赴任中の3つ年上の夫があり、40歳の智之にも大阪へ帯同した家庭があったので、いわゆるダブル不倫である。
26歳で結婚してから3年目に夫が単身赴任となり一時は一緒に福岡へ行くことも考えたのだが、クライアントの信頼を得た仕事を失いたくなかったことと、実家の事情とで結局ついていかなかったのである。
毎月末の週末には帰宅する夫とは事務的とも思われるような夜の営みがあるにはあったが、新婚時代もさほど濃密なものではなく、そうしたことも離れて暮らすひとつの理由だった。
そんな折に新しく上司として赴任してきた智之と秘密の関係に堕ちたのは、どちらかと言えば自分のほうからだったかもしれないと優美はふとした時に思うのである。
そして、智之の大阪への異動が決まった時に初めて抱かれてからもう1年になるのだと思った。
このごろ続けて彼は下着のプレゼントを携えて逢いに来てくれていた。
同じ職場にいながら、智之の転勤で東京と大阪に離れ離れの遠距離恋愛となってから1年が過ぎようとしていた。
遠距離恋愛とはいえ、32歳になる優美には福岡へ単身赴任中の3つ年上の夫があり、40歳の智之にも大阪へ帯同した家庭があったので、いわゆるダブル不倫である。
26歳で結婚してから3年目に夫が単身赴任となり一時は一緒に福岡へ行くことも考えたのだが、クライアントの信頼を得た仕事を失いたくなかったことと、実家の事情とで結局ついていかなかったのである。
毎月末の週末には帰宅する夫とは事務的とも思われるような夜の営みがあるにはあったが、新婚時代もさほど濃密なものではなく、そうしたことも離れて暮らすひとつの理由だった。
そんな折に新しく上司として赴任してきた智之と秘密の関係に堕ちたのは、どちらかと言えば自分のほうからだったかもしれないと優美はふとした時に思うのである。
そして、智之の大阪への異動が決まった時に初めて抱かれてからもう1年になるのだと思った。

