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ぬれて、あふれて、きょうもまた ~気づかされた悦びに溺れ~
第3章 たまらなく恥ずかしくて

また1か月が経った土曜日の朝、いつものとおり家で薬指のリングを外してから優美は智之の泊まっている六本木のはずれのホテルを早い時刻に訪ねた。
派手なサインもないおしゃれな建物でビジネス客も使えるが、実態はラブホテルである。
さすがに家を空けて一緒に泊まることには抵抗があったので、朝早くに逢いに行くのがいつものことである。
その日がもしかすると最後の密会になるかもしれないと、すでに智之には知らせてあった。
少し前に、夫が単身赴任から戻るという連絡があったのである。
当初の会社の約束の3年を経過していたから予想はしていた優美だったが、ショックのほうが大きかった。
(もう今までみたいに彼と逢えない…)
当たり前とはいえ、連絡を受けたその日はほとんど呆然と過ごしてしまった。
智之も覚悟していたと見えて、「わかった」とだけ答えると、そのあとはいつものように次に逢える日の相談になったのである。
派手なサインもないおしゃれな建物でビジネス客も使えるが、実態はラブホテルである。
さすがに家を空けて一緒に泊まることには抵抗があったので、朝早くに逢いに行くのがいつものことである。
その日がもしかすると最後の密会になるかもしれないと、すでに智之には知らせてあった。
少し前に、夫が単身赴任から戻るという連絡があったのである。
当初の会社の約束の3年を経過していたから予想はしていた優美だったが、ショックのほうが大きかった。
(もう今までみたいに彼と逢えない…)
当たり前とはいえ、連絡を受けたその日はほとんど呆然と過ごしてしまった。
智之も覚悟していたと見えて、「わかった」とだけ答えると、そのあとはいつものように次に逢える日の相談になったのである。

