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第19章 二人の関係

　私は少し楽になってホッとした。もしかしてこの直樹という人は悪い人ではないのかもしれないと思った矢先、ブラウスのボタンを外された。


「やっ……」


　慌てて抵抗しようとすると、


「違う違う、呼吸が楽になるかと思って外しただけだ」

「……っ……」


　私は勘違いをして恥ずかしくなった。


「やあだ、陽菜ちゃん。直樹は私のセフレなのよ？　陽菜ちゃんを襲うわけないじゃない」

「！」


　直樹さんは、静江さんのセフレ……？


「直樹とは十年来の付き合いなの。大翔よりも身体の相性が良いのよ」

「！」


　ということは、静江さんも浮気をしてたんだ……。なのに、大翔お兄ちゃんばかり責めるなんて……。


「でも私、お義父さんとも身体の相性がいいのよね。すごく気持ちいいの。だからね、陽菜ちゃん。お義父さんをもらうわね？」

「！」

「大翔とは離婚して、お義父さんと……蓮司さんと結婚するわ」

「！！」


　私はショックを受けすぎて、そのあと何を話して、どうやって家に戻ったか覚えていなかった。