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第19章 二人の関係

『そうよ、あなたのせいで、みんな不幸になる。だから、あなたはここに居てはいけないの』

「……っ……」


　私がいなくなれば、みんな幸せになる？
　お父さんも真人お兄ちゃんも大翔お兄ちゃんも……。


　だったら、私は手放さなければならない。
　お父さんも、お兄ちゃんも……。
　もうこの関係を終わらせなければいけない……。


　私は目を覚ました。いつの間にか寝ていたみたいで、カーテンから差し込む光が眩しくて目を細めた。


「朝ご飯作らなきゃ……」


　私はぼっーとしながら、階段を降りて洗面所へ行った。


「おはよう、陽菜」

「……っ」


　洗面所にお父さんがいて、私は慌てて顔をそらす。


「おはよう、お父さん」


　なるべく明るい声で話して、すぐに顔を洗った。


「陽菜、今日朝ご飯は作らなくていいよ。真人はいないし、私ももう出かけなくてはいけないからね」

「うん、わかった、お父さん」


　私は泣き腫らした目を見せたくなかったから、ちょうど良かった。