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第30章 母親との再会

『恥ずかしい？　なんで？』


　私は言葉にするのも恥ずかしいから、池本先生にメールで送った。すると画面の向こうでメールを確認した池本先生は察したみたいで、


『じゃあ、上のお兄さんの会社はどうだ？』


　大翔お兄ちゃんの会社なら大丈夫だけど、そうするとまた一ノ瀬さんに会っちゃう。


「うーん……」

『まあ、どうしても無理そうなら学校が推薦する会社でもいいが、他の生徒と集団で行動することになるぞ。まあそれもコミュニケーションを取る練習にはなると思うから、よく考えてほしい』


　学校に行ってない私としてはそれもかなりプレッシャーになる。せめて沙耶がいてくれたらいいけど、沙耶は母親の勤めるスーパーに行くみたいだった。


「先生……私も沙耶と同じスーパーじゃだめですか？」

『ああ、岡崎はスーパーだったな。わかった、受け入れ可能か聞いてみるよ』


　私はやった！と喜んだ。
　そしてあとで沙耶にメールしたら、「陽菜なら大歓迎だよ！　一緒にがんばろー！」と返信が返ってきた。


　その後池本先生からも連絡が来て、職業体験は沙耶のお母さんのスーパーマーケットですることになった。