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僕の愛する未亡人
第13章 欲しがる未亡人 本間佳織②
その問いかけに、ほんの一瞬冴子の指先が震える。

「ふふ。行きます。久しぶりに会うんで」

「――するの……?」

短く問う佳織の声に、冴子はわずかに目を細め、唇の端を上げた。
躊躇なく「勿論」と、余裕ありげに冴子は答える。
佳織の胸が締め付けられる。今日はそのために、この香水を纏っているのだと確信したから。
唇をきゅっと噛んで、冴子の顔を切なげに覗き込む。

「もう……どうしたんですか。今日、本間さんのせいですっごく興奮しちゃいそう」

「あ……」

少し考えて、佳織は冴子の胸元に額を押し付けた。
結局彼女にとっては、最大限に勇気を出した佳織の行動も、今日の予定のスパイス程度にしかならないのだと思った。

*

自分の行動を恥じたまま、佳織はベッドに入った。
息子の岳との夕食のあいだも、どこかうわの空で心配されてしまった。

「最悪……引き止めて……後輩に「するの?」なんて……セクハラじゃない」

そう思うのに、目をぎゅっと閉じると、冴子のぬくもりとその肌から香る、濃い匂いや、首の感触がありありと蘇る。
別のことを考えよう、と枕元のスマートフォンを何となく手に取った時。
そろそろ眠る時間なのに、着信を告げている。

冴子からだった。

「え……」

布団の中でもたつきながら、何とか耳に押し当てた。

「もしもし……」

絞り出すように声を出すと、「すみません、こんな時間に」と冴子の声が聞こえた。

「帰ってきてそろそろ寝ようと思ったんですけど……心配で。寂しかったらいつでも言っていいんですよって言ったのに、突き放すようなこと言ってしまったかもと思って。体調、大丈夫ですか」

冴子の声は柔らかい。
だがその優しい態度も、心配する声も、かえって佳織の胸を締め付ける。

「体調なんか……悪くないよ。ごめんなさい、会社で……あんなひどいこと」

「ひどい? そんなこと思ってませんよ。むしろ、お陰で楽しめました。興奮しっぱなし――今も。あんなことされたら……ねえ?」

冴子の柔らかな声が、受話器越しに、次第に妖しく、熱を帯びるのがわかる。

「ん……も、もう……」

「あたしが頬を触ったから? どきどきしてくれた?」
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