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はなびら
第1章 はなびら
「ううっ・・」

絶頂にひくつく花壺の中で、矢崎は猛烈な量の精を吐き出した。
息を切らして朱里の赤く腫れ上がった秘所から肉茎を抜き取ると、矢崎は朱里の体を抱きしめ、厚みのある唇にキスをした。

ダメだ、俺はこの体から離れられないかもしれない・・矢崎は思った。

一か月の間に朱里を十回抱き、関係は終わった。それから数か月を過ぎた今もその時の感触や匂いや興奮を、鮮明に覚えている。


新居の寝室の、ダブルベッドの上。

矢崎はいま腕の中にいる妻の雪子に欲情すると同時に、過去の朱里の記憶に興奮を煽られている自分に気づいた。

雪子の細い首筋に舌を這わせ、陰毛の影に指を沈めてみるが、乾いた貝肉は黙りこくるかのようにぴったりと貼りあわさって閉じたままだ。

矢崎は雪子の両足を開かせ、陰毛の影で息をひそめる小さな花蕾を舌で突いた。

「やっ。そこは・・浩介さん」

雪子はびくんと体を跳ね上げると矢崎の頭に触れ、押し返そうとした。

おとなしく引っ込み思案の雪子は、矢崎に出会うまで男性経験がなかった。
雪子が初めて矢崎に抱かれたのは結婚式を挙げた夜のことだった。

雪子は読書が好きなおとなしい女だ。
矢崎の行きつけの書店で働いていた彼女は二十五歳だというのにまるで高校生のように見えた。髪は黒くまっすぐで、化粧も薄かった。
矢崎が雪子に声をかけたのは、その少女じみた見た目がかえって矢崎の興味をそそったからだった。

結婚以来ほとんど毎日雪子を抱いているが、彼女を舌で感じさせるのはこれが初めてだ。
矢崎は雪子の緊張を解こうと優しく声をかけ、唾液で濡らした指先で花蕾をほぐすように揉んだ。

雪子がこれまでにこんな場所を舐められた経験などあるはずもない。普段放尿する場所を間近で見つめられて味を知られるなど、恥ずかしがるのも無理はない。

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