この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
はなびら
第1章 はなびら
西野が目を見開いて矢崎の顔を覗き込む。本来矢崎は真面目な男で女遊びなどする柄ではない。西野の手引きでたった一度、朱里との火遊びを体験しただけだ。

「先輩、遊びって言うのは引きずっちゃまずいですよ。変な話、慣れてない人ほどドツボにはまるんです。せっかくキレイに切れたんだから、もう会うのはやめといたほうがいいですよ」

「わかってるよ」
矢崎は笑った。



矢崎は西野と社食で別れたあと、朱里と出会った日のことを想い出した。

───結婚する前に、最後にやんちゃしといたほうがいいですよ
雪子との結婚を二か月前に控えていた矢崎は、西野にそそうそのかされ、同僚が主催する合コンに付き合わされた。

槙野朱里は二十五歳。都内の食品メーカーで事務をする派遣社員だった。
カールした髪を後ろで緩くまとめ、体のラインを隠すふんわりとしたカシュクールブラウスを品よく着こなした朱里は、個性を主張する他の女性たちよりも控えめな印象だった。斜め向かいに座った彼女からの視線を感じた矢崎が朱里を見れば、恥ずかしそうに目を伏せてぽってりとした唇でほほ笑んだ。

飲み会が盛り上がって来た頃、トイレに立った矢崎は用を済ませてドアを出たところで、朱里に鉢合わせた。朱里は千鳥足で女性用個室に向かう途中だった。

「やーざきさん」

唄うように矢崎を呼ぶなり、全身で倒れ込んできた朱里を、矢崎は咄嗟に受け止めた。
矢崎の首に両腕を回し、朱里はアルコール度数の高い甘くて熱い吐息で、矢崎の耳元で囁いた。 

「矢崎さん、このまま二人でここ、出ませんか」

/14ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ