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忘れたい彼なのに
第1章 忘れたい彼なのに
 私をよく見て、大事にしてくれている、そう実感することができた。だからどんな場所で何度身体を求められどんなプレイをされても、身体目当てで遊ばれているのではなく私の全てを求めていると思えた。

 クラスメイト達や姉のエッチ体験話を聞くと、男子は愛撫もおざなりにすぐにフェラや挿入を求め自分だけ気持ちよくなるセックスをしていたが、彼が第一に考えていたのは私を気持ちよくすることだった。だから彼とのセックスを口では嫌だ嫌だといいながらも内心いつも楽しみにしていた。

 行き過ぎた探究心から私に他の男子と寝てみるように勧めたり、複数人でのセックスやスワッピングを提案してくることもあったが、そういうときは引っぱたいて正気に戻らせ、きっぱりとお断わりした。






 
 あんなに相性が良かった彼と何故離れてしまったのだろう。ちょっとしたボタンの掛け違いが原因だったとはいえ、今思えば彼と連絡をとることができたのではないか。あのときのことを思い出すたびに後悔するからなるべく思い出さないようにしていたのに。
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