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NEXT EXTRA 2025
第1章 Halloween Love
第2子の玲那の妊娠が分かった時に、稜は長かった髪をボブにした。
それまで長かったのが信じられないほど、今の髪型がしっくり来ている。
なんだか若返った気さえする。のは、贔屓目だろうか。

「...何?」

鏡越しに羚汰と目が合った稜が、ドライヤーのコードをぐるぐるしまいながら何故か睨んでくる。

「いや...。今日のコスプレ可愛かったなー、と思って」

にやけた笑いを誤魔化すように、自分のTシャツに指をかけて脱ぎ去る。

羚汰が風呂場へ行くのかと勘違いした稜が、場所を代わろうかと体を避けてくる。

違うし。

「うん。こどもたち、はね。私はやっぱちょっと恥ずかしかった」

少し照れたように、視線を外し、すれ違うようにしてドライヤーを仕舞ってる。

「えー。そんな風に見えなかったけどなあ~」

するするっと腕を回して、稜の体を後ろから抱きしめる。

これまた慣れた感じでするりと抜けようとするけど、逃げられないように腕に軽く力を入れる。

「ちょっと。お風呂入ってくる、んでしょ」

言葉ほど抵抗してる感じは無い。

稜の首から肩にかけて顔を埋めて、思いっきり匂いを吸い込む。

稜の柔らかな匂い。

安心するし。
相反して、なんかエロい。

ハロウィン週間ということもあって、園内は老若男女様々な衣装を着てもOKな期間だった。
「ウチもやろうよ!」と琉尹が張り切って。
家族で、琉尹が選んだキャラの一団になってみた。
といっても、カラーをそろえたり、100円均一なんかでちょっとした物を買ったり。
と、安上がりのコスプレとも言えないぐらいの仮装だが。

遊園地入り口のあたりで、家族写真を撮ったら、私はすぐに脱ぐ!とか言ってたけど、
結局ホテル帰ってくるまで、ずっと脱いでなかったし。
稜も絶対気に入ってたハズだ。

いつもの様子の羚汰が、自分から離れることを諦めたのか。
稜はいつの間にか、いつものヘアオイルを付け、ブラシでその髪を梳いている。

「ほんと可愛かった。ヤバかった」

行列に並んでる時とか、パレード待ってる時とか、隙あればくっつきたくて。
おまけに、頬に唇にチュッと狙った。

もちろん、子どもたちにもするけど。

そこんところに慣れてる我が子たちは、一切抵抗しない。

もうすぐ付き合って11年、結婚して10年なんだし、稜にも慣れて欲しいんだけどな。
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