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あなたに抱かれたい
第6章 デブ、ハゲ、チビの三拍子

意気揚々と出かける間宮。

少し早めに待ち合わせの駅に着いたけれど、
相手を待たせるよりはよほどいいかと、近くのカフェで時間を潰すことにした。

こうして女性を待つ時間というのも、また楽しいものだ。
ぼんやりと窓の外を見ていると、一人のおデブちゃんが誰かと待ち合わせしているのか、そわそわと腕時計で時間を気にしながら佇んでいた。

『あれ?あの服の色って…』

赤色のワンピース…

今日、間宮とマッチング希望のメールをしてきた菱沼加代子が知らせてきた服の色と同じだ。
『えっ?まさか彼女?』間宮は慌ててスマホで菱沼加代子のプロフィール画像を確認した。

彼女は身長150センチ、体重60キロ、ポッチャリ体型と記載されている。
顔は確かに画像と似ていなくともないけれど、どう贔屓目に見ても80キロはありそうなおデブだ。

もしかしたら…

相手の女も画像を加工していたのか?
まあ、人の事は言えないか…自分だってかなり画像を加工しているのだから。
それに、もしかしたら人違いということもあり得るし、とにかく会って確認してみるかと、間宮はカフェを出て、一人で佇むおデブちゃんに近づいた。

「もしかして菱沼加代子さんですか?」

間違いであってほしいと、恐る恐る声をかけてみた。

「はい」

彼女が驚くふうでもなく、素直に自分が菱沼加代子だと認めた。

「あ…もしかして…間宮健作さんでしょうか?」

彼女は間宮健作の顔をじっと見つめて
「あの…ずいぶんとお姿が画像と違うんですね」と軽蔑するでもなくそう言った。

「お互い、少しでも気に入られようと画像に細工しすぎたみたいですね」

まるで画像とは違う間宮の風貌に嫌悪感を抱くでもなく、自分もかなりの細工をしちゃいましたと素直に非を認めた。

「軽蔑しましたか?」

「いえ、私だって詐欺みたいなものですもの」

最初は彼女が菱沼加代子だとわかった時点で今回はハズレだったと、すぐにバイバイするつもりだったが、なぜだか愛嬌のある笑顔に、間宮は心をときめいた。
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