この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
敗者の美酒
第1章 2014年 厳冬
Lover of the desert
あのショーウインドの 金の髪飾りが欲しくて
お前に 送りたくて 奴隷のように 働いたよ
来る日も来る日も モグラのように 働いた
親方は 金を持ち逃げして トンズラさ
バカらしくなって 髪飾りを買う金で 綺麗な小さい ナイフを買った
生意気なその刃物は 俺に怪しい吐息を 投げかける
「僕を一番有効に使ってくれよ? 人生なんて 短いんだって」
あの灼熱の砂漠で育った 俺は上を見ない道化の旅人さ
つまらない芸を見せて 金持ちから金を巻き上げる一族さ
それならば わけないだろう? どんな小悪党だって 演じられるさ
Love forever、 Love eternal
The hunted man does not reflect
思った通り 似合ってるよ 髪飾り
Love forever、 Love eternal
The hunted man does not reflect
でももう サヨナラの時さ 馬鹿な男と 罵ってくれ
砂を噛み 砂を纏い 俺たちはこれからも流離う
もう二度と 会えないね いい女に なって暮らせよ
砂を噛み 砂を纏い 砂漠の狩人は お尋ね者だよ