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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第37章 父の日の余韻と、意地悪な愛~二人の甘い月曜日~ 午前編
少し離れた13階の西側廊下(給湯室と面談室の間のやや死角になる場所)
まで小走りで移動し、深呼吸をしてから通話ボタンを押した。
「……はい、もしもし。中山です」
声が少し上ずってしまった。電話の向こうから、低く落ち着いた、
聞き慣れた渋い声が響いた。
『中山か。俺だ』
その声だけで、昨夜の健治さんの熱い吐息や自身が
「お父さん」と呼んだ時の低い嬉しそうな囁きが脳裏にフラッシュバックし、
彩香の膝がガクッと小さく震えた。
「……は、はい……」
『午前中の進捗はどうだ? 今、13時のミーティングの資料を確認していてな。お前が担当している部分の数字が金曜日と少し変わってるみたいだから、念のため確認したかった』
純粋に仕事の電話だった。
なのに彩香は壁に片手をつき、顔を真っ赤にしたまま小さく縮こまっていた。
(なんで……こんなタイミングで電話してくるの……
昨日のことばっかり思い出してるのに……)
『中山? 聞こえてるか?』
低く少し心配そうな健治さんの声に、彩香は慌てて声を絞り出した。
「は、はい! 聞こえてます……!
あの……数字の件、すぐに確認して、修正して送ります……」
電話越しに、健治さんが小さく笑う気配がした。
『……声が上ずってるぞ。顔、赤いんじゃないか?』
「っ……!」
彩香は思わず自分の頰を押さえ、廊下の壁に額をくっつけた。
心臓がバクバクと鳴っている。健治さんは意地悪く、でも甘く低い声で続けた。
『……今夜も、俺のマンションに来るか?』
「け、健治さん……! 今、会社です……!」
彩香は慌てて周囲を見回し、誰もいないことを確認しながら、小さな声で抗議した。
まで小走りで移動し、深呼吸をしてから通話ボタンを押した。
「……はい、もしもし。中山です」
声が少し上ずってしまった。電話の向こうから、低く落ち着いた、
聞き慣れた渋い声が響いた。
『中山か。俺だ』
その声だけで、昨夜の健治さんの熱い吐息や自身が
「お父さん」と呼んだ時の低い嬉しそうな囁きが脳裏にフラッシュバックし、
彩香の膝がガクッと小さく震えた。
「……は、はい……」
『午前中の進捗はどうだ? 今、13時のミーティングの資料を確認していてな。お前が担当している部分の数字が金曜日と少し変わってるみたいだから、念のため確認したかった』
純粋に仕事の電話だった。
なのに彩香は壁に片手をつき、顔を真っ赤にしたまま小さく縮こまっていた。
(なんで……こんなタイミングで電話してくるの……
昨日のことばっかり思い出してるのに……)
『中山? 聞こえてるか?』
低く少し心配そうな健治さんの声に、彩香は慌てて声を絞り出した。
「は、はい! 聞こえてます……!
あの……数字の件、すぐに確認して、修正して送ります……」
電話越しに、健治さんが小さく笑う気配がした。
『……声が上ずってるぞ。顔、赤いんじゃないか?』
「っ……!」
彩香は思わず自分の頰を押さえ、廊下の壁に額をくっつけた。
心臓がバクバクと鳴っている。健治さんは意地悪く、でも甘く低い声で続けた。
『……今夜も、俺のマンションに来るか?』
「け、健治さん……! 今、会社です……!」
彩香は慌てて周囲を見回し、誰もいないことを確認しながら、小さな声で抗議した。

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