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パステルカラー・オレンジ
第5章 先輩
姫子が去った道から、龍矢が歩いてくる。

ち「せ・・・んぱい・・。」


捕まってしまった感が強く出ている千尋の肩に、龍矢は触れた。


龍「下駄箱で待ってたんだよ?まさか、俺のこと避けてないよね?」


素直に、避けてます。っと言えたらどんなに楽だろうか。
龍矢の手が、千尋の顎に触れると、千尋は顔をグッと下にさげ龍矢を否定した。



小さな抵抗だった。



でもそれは、この人にしてはいけないことだったみたいだ。


龍「へー。」


背中が壁にグッと当たった。

ち「いっ・・・。」



龍矢は千尋の肩を掴んで、睨んでいる。



龍「千尋ちゃん、人の親切は仇で返せって教わったの??」



顔の両脇に手が置かれ、前しか見えない。


龍「それとも、助けてもらっておいて、・・・敬意がその程度なの?」


ジリジリと近づいてくる龍矢の顔に、千尋はみるみる目に涙をためた。





『ガラッ』






図書室から、大きな影が出てきた。
でも、千尋からは龍矢の手が邪魔して、それが誰なのかわからないし、龍矢も気にしている様子がない。


龍「クスッ・・・あー。可愛いね、その顔。」


蛇に睨まれた蛙は、食べられるしか無いみたい。
千尋は、龍矢の胸に手を当てて、距離が縮まらないようにグッと力を込めた。


龍「うん、そうこないとね。」



猫目に笑って、ゲームを楽しんでいるかのようにつぶやいた。
それでも、引く気配がない。それどころか、グイグイ間を詰めてくる。

人に見られている、それが何より嫌で、千尋は必死に龍矢の胸を押した。


壁から手が離れて、千尋の顎に手がまわり、頭の後ろを支えるとグッと力を込めて唇が重なった。



ち( ・・・え?)



頭が真っ白になった。



龍矢の胸をドンドンっと叩いても、離れない。
それどころか、ギュウッと抱きしめられ、胸の間にあった腕が押し込まれて動かせなくなってしまった。



龍「口、開けて。」



千尋の鼻を摘むと、酸素を求めて小さく開いた。
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