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パステルカラー・オレンジ
第7章 304号室
レ「秋山さん、手をはさみますから離れて下さい。」
千尋は下に俯いて、首を横にふった。
そんなことをしたら、大崎はもうドアを開けてくれないと思ったからだ。
ち「おねがっい・・・おおさきくん・・・ヒッ・・ック・・・今のままじゃ・・ヤッ・・なの。」
レ「僕だって嫌ですよ、でも。僕が今、秋山さんを目の前にしたら、傷つけるか酷いことしか・・・」
ドアの隙間から、千尋が大崎の袖を引く。
ち「それでも良い!私だって、酷いことしたんだもん!なにされても、お願い。大崎君。」
唇をキュッと噛んで、千尋がまっすぐ見つめてきた。
大崎は観念して、ため息を吐いてドアチェーンを外した。
千尋は、ドアが開くと玄関にポツリと立って、通路をぼーっと眺めた。
落ち着いた白い壁と、フローリングが一つの部屋につながっていた。
自分の部屋と間取りが全く変わらない。なのに、なぜか広く感じた。
お風呂場の方から、大崎は蒸しタオルを持って出てきた。
レ「言いたいこと言ったら、早く帰って下さい。」
渡されたタオルは、温かいのに大崎の言葉が、グサグサと胸に刺さる。
ちっとも優しくない。
千尋は再び、玄関で泣き始めてしまった。
大崎は、千尋に構わず部屋の奥に引っ込んでしまうと、千尋は余計声を上げて泣いた。
ち「おおさっくっ!・・まっ・・ッグズ・・・って・・・。」
レ「どこにもいきませんから。」
ため息を吐きつつ、すぐに大崎は玄関へ戻ってきた。
小さな子どもが、必死になってるように、千尋は大崎の腰元に抱きついて泣き続ける。
ち「おっおさきっく・・っねがい・・・きら・・いに・・ゥッ・・っ・・ならないで・・・。」
レ「あ、秋山さん、僕はどこにも行きませんから、離れて下さい。」
腰に巻き付いた千尋の腕を力づくで解く。
すると千尋は、違う角度から腰に抱きついてくる。
泣き止むこともなく、仕方なく大崎はそこに大木(たいぼく)のごとく立っているだけだった。
どのくらい玄関で、そうしていただろうか。
千尋はようやく、口を開いた。
ち「あ・・のっ・・ね。聞い・・って・・欲しっ・・。」
たどたどしく、話始めた。
千尋は下に俯いて、首を横にふった。
そんなことをしたら、大崎はもうドアを開けてくれないと思ったからだ。
ち「おねがっい・・・おおさきくん・・・ヒッ・・ック・・・今のままじゃ・・ヤッ・・なの。」
レ「僕だって嫌ですよ、でも。僕が今、秋山さんを目の前にしたら、傷つけるか酷いことしか・・・」
ドアの隙間から、千尋が大崎の袖を引く。
ち「それでも良い!私だって、酷いことしたんだもん!なにされても、お願い。大崎君。」
唇をキュッと噛んで、千尋がまっすぐ見つめてきた。
大崎は観念して、ため息を吐いてドアチェーンを外した。
千尋は、ドアが開くと玄関にポツリと立って、通路をぼーっと眺めた。
落ち着いた白い壁と、フローリングが一つの部屋につながっていた。
自分の部屋と間取りが全く変わらない。なのに、なぜか広く感じた。
お風呂場の方から、大崎は蒸しタオルを持って出てきた。
レ「言いたいこと言ったら、早く帰って下さい。」
渡されたタオルは、温かいのに大崎の言葉が、グサグサと胸に刺さる。
ちっとも優しくない。
千尋は再び、玄関で泣き始めてしまった。
大崎は、千尋に構わず部屋の奥に引っ込んでしまうと、千尋は余計声を上げて泣いた。
ち「おおさっくっ!・・まっ・・ッグズ・・・って・・・。」
レ「どこにもいきませんから。」
ため息を吐きつつ、すぐに大崎は玄関へ戻ってきた。
小さな子どもが、必死になってるように、千尋は大崎の腰元に抱きついて泣き続ける。
ち「おっおさきっく・・っねがい・・・きら・・いに・・ゥッ・・っ・・ならないで・・・。」
レ「あ、秋山さん、僕はどこにも行きませんから、離れて下さい。」
腰に巻き付いた千尋の腕を力づくで解く。
すると千尋は、違う角度から腰に抱きついてくる。
泣き止むこともなく、仕方なく大崎はそこに大木(たいぼく)のごとく立っているだけだった。
どのくらい玄関で、そうしていただろうか。
千尋はようやく、口を開いた。
ち「あ・・のっ・・ね。聞い・・って・・欲しっ・・。」
たどたどしく、話始めた。