この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
万華のむつごと
第5章 二十年後の夏祭り
闇を映していた両目から、大きな涙の粒が膨らんで頬を伝い落ち、震える唇に吸い込まれた。

「万華鏡ってのは、綺麗なんだな」

縁日の人ごみにしゃがみこみ、光に向かって小さな筒を覗いていた健太を思い出す。そして、その後のひとすじの涙も。

あのとき健太は、志保が見ていたものをその昏い目に映し出していたのだ。

健太の唇の震えは全身に広がり、肩までもを震わせた。さっきまでの強い健太はどこにもいない。

透子は思わずその大きな体を抱きしめた。

「ねえ、どうして夏祭りのあと、急にいなくなっちゃったの」

そばにいたならば、悲しい思いを少しは分かち合うことができたかもしれないのに、と透子は思った。

「祭から帰った夜、俺、親父をぼこぼこにしちまったんだ。親父の野郎、志保の体を・・・」

透子はふと、しょっちゅう痣ができていた志保の手足や首筋のキスマークを思い出し、戦慄が走った。

「ごめん。俺と透子は住む世界が違う」

健太は泣くのをやめ、透子の腕に触れ、そっと体を離した。

透子はそれでもまた、健太の胸板にしがみついた。

「健ちゃん、お願い」

/20ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ