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万華のむつごと
第5章 二十年後の夏祭り
今日こうして会えたけど、きっとこの後健太は自分のもとから離れて行くに違いない。
そう思うと、どうしようもない寂しさが、体を引きちぎられるような痛みになって襲ってきた。

万華鏡が作る光の花が、二度と同じ形にならないのと同じだ、透子は思った。
今と同じことは、もう二度と起こらない。

───私の体に健太を焼き付けたい。健太が志保の才能の一瞬の煌めきを、その背中に刻んだように



透子は健太にそっと口づけし、健太の半股引の紐の結び目を解いた。

するりと引いて腰回りを緩めると、すでに健太の屹立が硬い木綿を下から突き上げている。透子は健太の肩をそっと押し、仰向けに寝かせた。

健太の逞しい裸体が、窓から降りる月明かりに照らされる。

男たちの喧嘩の間に勢いよく割って入ったときの、堂々とした姿とはまるで別人のように、健太はかすかに震えていた。志保を想い、悲しみに震えているのか、透子と体を交えることに抵抗を感じているのか分からない。

けれども透子の意思は揺るがなかった。
透子はこの時を、ずっと待ち望んでいた。

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