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パートタイマーの淫乱人妻・美香~主婦の仮面を脱ぐ午後
第8章 熟れた体~遊びのつもりよ(2)
「そんなところに突っ立ってないで、座ればいいのに」

私が低く、からかうような声で言った。

「それとも、近づくのが怖いの?」

「怖くはないですよ」

卓也は苦笑いを浮かべ、それでも足を踏み出せないまま、視線をわずかに泳がせた。

「ただ……美香さんが何を考えているのか、考えていただけです」

「考えるって何を?」

私は小さく喉を鳴らして笑った。控えめな胸が、呼吸に合わせてかすかに上下する。

「四十を過ぎた女が、こんな薄い布一枚で若い男の前に座ってるのよ。何を考えてるかなんて、分かりきってるじゃないの」

「……急に、そんなの着て」

卓也は喉を鳴らし、慌てて視線を逸らした。赤くなった耳を隠すように頭を掻きながら、私のすぐ隣ではなく、ベッドの反対側の縁にぎこちなく腰を下ろす。沈み込むマットレスの重みが、ふたりの距離の近さを否応なく意識させた。

「……反則ですよ。そういう我儘」

「我儘?なにそれ……べつに。我儘じゃないでしょ」

「我儘ですって。こっちは……目のやり場、困ってんのに」

卓也はちらりと私の肌を見やり、それからすぐに耐えかねたように目を伏せた。

「……そりゃ、嬉しいですけど」

「なら、いいじゃない」

「よくないですよ。だって……」

卓也が顔を上げ、じっと私の目を見る。その瞳は驚くほど真っ直ぐで、小細工が一切なかった。

「じゃあ……なんで、そんな泣きそうな顔して笑ってんですか?」

私はその言葉を聞いて、自分の顔を鏡に映した。

……泣きそうな顔?ええ、そんな顔してるかしら?

しかし、私の胸の奥で、ちくりと冷たい針が刺さるような痛みが走った。

……それって図星なのかな?

感情の揺らぎをそのまま見つめられてしまったようで私は動揺した。

駆け引きなんてできない。ただの衝動だった。奥底に眠っていたかつての残骸を引っ張り出し、この若い男の前で身に纏ってしまった――自分でも整理のつかない感情を持て余し、私はただ唇を噛んだ。

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