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国選種付人物語−種付される人妻たち
第3章 舞風さんと種付人
3人の中で比べるなら、どう考えてもこの男しかなかった。
一番まともで、紳士的に見えたからだ。
性的興奮や欲望で舞風を襲うのではなく、ただただ役所の仕事として、淡々と、事務的に終わらせてくれるのではないか。
そう思いたかった。
「舞風ちゃん……この、渡辺さんって人かな」
僕は声を絞り出し、舞風に尋ねる。
「うん……そうだね、この人かな……」
舞風は小さく頷いた。
この不条理な制度そのものに対する割り切れない想い、そして悔しさは当然ある。
だけど、どうしてもこの中から誰か一人を選ばなければならないのだとしたら…。
この、一番理性的で、事務的にコトを済ませてくれそうな年配の男性しか、選択肢がなかった。
僕にとっての最善は、この理不尽な時間を、できる限り「ただの作業」としてやり過ごすことだった。
この渡辺という男なら、僕や舞風のそんな願いを静かに汲み取ってくれるのではないか――。いや、そうであってくれと、祈るような気持ちだった。
こうして僕たちは、渡辺忠夫を種付人として指名する書類にサインをしたのだった。
一番まともで、紳士的に見えたからだ。
性的興奮や欲望で舞風を襲うのではなく、ただただ役所の仕事として、淡々と、事務的に終わらせてくれるのではないか。
そう思いたかった。
「舞風ちゃん……この、渡辺さんって人かな」
僕は声を絞り出し、舞風に尋ねる。
「うん……そうだね、この人かな……」
舞風は小さく頷いた。
この不条理な制度そのものに対する割り切れない想い、そして悔しさは当然ある。
だけど、どうしてもこの中から誰か一人を選ばなければならないのだとしたら…。
この、一番理性的で、事務的にコトを済ませてくれそうな年配の男性しか、選択肢がなかった。
僕にとっての最善は、この理不尽な時間を、できる限り「ただの作業」としてやり過ごすことだった。
この渡辺という男なら、僕や舞風のそんな願いを静かに汲み取ってくれるのではないか――。いや、そうであってくれと、祈るような気持ちだった。
こうして僕たちは、渡辺忠夫を種付人として指名する書類にサインをしたのだった。

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