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国選種付人物語−種付される人妻たち
第3章 舞風さんと種付人
「そうですね。今年で13年目になります」
「13年……」
確か、13年前といえば――。
「そうです。私はこの国家人口増加促進法に基づき、国選種付人制度が発足した当初から種付人をしております。言うなれば、種付人の『1期生』ですね」
「そうなんですか……」
なぜこんなことを聞いてしまったんだろうと、僕自身、自分の行動が不思議で仕方がなかった。
「同期の種付人は、当時は50人おりました。しかし、現在も現役で残っているのは私だけです」
「……」
「やはり種付人というのは想像以上に体力の消耗が激しい仕事ですからね。それに、年々生殖能力は衰えていくものです。そのため、多くの者が数年で辞めていきました」
渡辺は、僕の不躾な質問にも嫌な顔ひとつせず、どこまでも生真面目に、そして丁寧に答えてくれた。
しかし、僕は彼の言葉の裏にある事実に気づき、背筋が寒くなった。
他の男たちが次々と脱落していく中で、13年間も第一線で生き残っている。
それはつまり、この細身で冴えない公務員風の男の体力と生殖能力が、47歳になった今でも「抜群に現役」であることの証明に他ならないのではないか?
スーツ姿の彼からは、およそそんな凄まじい生命力があるようには見えない。
だからこそ、そのギャップが余計に不気味だった。
「13年……」
確か、13年前といえば――。
「そうです。私はこの国家人口増加促進法に基づき、国選種付人制度が発足した当初から種付人をしております。言うなれば、種付人の『1期生』ですね」
「そうなんですか……」
なぜこんなことを聞いてしまったんだろうと、僕自身、自分の行動が不思議で仕方がなかった。
「同期の種付人は、当時は50人おりました。しかし、現在も現役で残っているのは私だけです」
「……」
「やはり種付人というのは想像以上に体力の消耗が激しい仕事ですからね。それに、年々生殖能力は衰えていくものです。そのため、多くの者が数年で辞めていきました」
渡辺は、僕の不躾な質問にも嫌な顔ひとつせず、どこまでも生真面目に、そして丁寧に答えてくれた。
しかし、僕は彼の言葉の裏にある事実に気づき、背筋が寒くなった。
他の男たちが次々と脱落していく中で、13年間も第一線で生き残っている。
それはつまり、この細身で冴えない公務員風の男の体力と生殖能力が、47歳になった今でも「抜群に現役」であることの証明に他ならないのではないか?
スーツ姿の彼からは、およそそんな凄まじい生命力があるようには見えない。
だからこそ、そのギャップが余計に不気味だった。

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