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真夏の熟果-裂けて堕ちたザクロの緋い実
第5章 まさかの
6月下旬にトライアスロンの大会が

近くで開催されただけに、

店員も、客も、

トライアスロンの服装でも

違和感を持つ感じはなかった。

奥にある冷蔵庫。

そこからご指定の『い・ろ・は・す』を

私の分も含めて三本を取り出して、

店内を見回したが、

コンドームらしいものは見つからない。

店員に、


「コンドームはどこですか?」


と、訊くのも恥ずかしい。

まして、他の客にも訊かれる可能性もある。

探していると、外にいる二人が、

外からも見える棚を指差していた。

そこを見ると、

『0.01』と書かれた赤い箱があった。

どうやら、それを指差しているとはわかりました。

夫との性行為は子供を作るためだったから、

避妊具については、無知だった私。

知っている知識は、学校の保健体育レベル。

コンドームが

こんな箱に入って売っているとは知りませんでした。

だからか、抵抗感もなく、手に取って、

『い・ろ・は・す』のペットボトル三本と一緒に、

籠に入れて、コミュニケーションは

裏向けにしてレジに並びました。


後ろに並んだ若い男女が、籠の中を見たらしく、

ひそひそと話す声が…。


パッケージでわかる人にはわかるのね…。

ここまで来たら開き直るしかない…。

そんな思いで、順番を待ち、

店員のいないセルフレジで

会計をしていた男性の後に向かいました。

振り返った男性も、籠の中を見て、

私に視線を送り、意味あり気に笑いました。


世間で、この箱は認知されているみたいでした。


コンビニのアプリを起動し、

バーコードを通して、ポイント払いにして、

鞄に入れて外に出ました。


背中に視線が複数…。

こんな時間なのに、

コンビニには意外に人が多いことに驚き…。

たぶん、外で待っている二人と、

私を結び付けて考えていたのだ思います。


若い男が二人、トライスーツで立っていて、

店内に、トライスーツを着た女がいれば、

普通に結びつけるし、まして、

その女がコンドームを買っていれば…。

お察し…。

早足で外に出た。

二人は、公園に向かって歩き始めていて、

私は自転車に乗って追いかけた。
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