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Dilemma
第1章 【あざとい後輩】





メッセージもない
社内ではいつもの態度だけど無理してる感はある
私がそうさせている



「成瀬さん、昨日は本当にありがとうございました」



朝一で言われたのはワインで助けた子
ぱっちりお目々の笑うと可愛らしい女の子



「全然大丈夫、ちゃんとお家帰れた?」


「はい、でも成瀬さんの方が大丈夫そうじゃなかったんですけど…」



ピンときて、その子と誰も居ない場所に移動



「私、ヤバかった?」


「やっぱり覚えてないんですね、部長と飲まれててお店出るまでは普通だったんですけど、皆さんが捌けてく時くらいにお酒回ってきたみたいで…その、私がお声がけしたら」



急に新人ちゃんが顔を赤らめるので“?”となった



話によると、私は終始ご機嫌だったようで
その子に壁ドンするわ、顎クイするわ、
「可愛い」と言ってキスされそうになったと…
まるで覚えてなく、穴があれば入りたい状態
手を合わせて謝罪する



「いえ、未遂で終わってます、間一髪で神倉さんが助けてくださって送ってくださってましたよ?」


「うん、あまり覚えてなくてごめん」


「いえ、本当に助かりました、私にとってはヒーローみたいで格好良かったです」



そう言われて頭ポンポンするしかない
こういうところがよく人たらしって言われるけども



「いや、助けて自分がお酒に呑まれてるんじゃヒーローじゃないでしょ」



「え〜そうですかぁ?格好良かったなぁ〜」



しかも襲い掛かってるんだからアウトだよ
で、その後、その後輩と…?
最悪だな、私……禁酒するか?



打ち合わせも終わり、会議室で2人きり
タイミング的に今しかない、と
意を決して「神倉くん」と話しかけた
何でそんな驚いたような顔…?身構えてる?



「昨日の事なんだけど…」


「…はい」


「先に帰ってごめん、ちょっと取り乱した」


「…後悔してますか?」


「その、あまり覚えてなくて、ごめんなさい」







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