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『帰り花の夜に』~義母の静謐なる背徳
第8章 義息~超えてはいけない境界線(7)
「いい……あなたの、すごく……いいわ」
再びシャワーの前に手をつき、背後から激しく身体をぶつけ合う。濡れた肉と肉がぶつかり合う乾いた音が、密閉されたタイルの空間に反響した。
もはやそこには「娘の夫」や「妻の母」といった社会的なラベルはどこにも存在しなかった。あるのはただ、喉の渇きを癒やすように互いを貪り合う、二つの孤立した肉体だけだった。視界の端で、白く細かな光の粒子がパチパチと弾け散っていく。
「ああ、熱い……もう、いってしまう――ッ!」
私が背筋を反らせて声にならない叫びをあげた瞬間、私の背中一面に、重く熱い白濁が激しく降り注いだ。私たちは絡まり合ったまま、浴室の濡れた床の上へと崩れ落ち、ただ湿り気を帯びた荒い呼吸を重ね合わせていた。排水溝へと吸い込まれていく水音だけが、世界の時間がまだ続いていることを静かに証明していた。
********
ドライヤーの規則的な乾いた温風が不意に途切れ、部屋の隅々に重たい沈黙が戻ってきた頃、浴室の擦りガラスの向こうから彼が現れた。濡れた肌からは、過剰な熱と石鹸の微かなアルカリ性の匂いが立ち上っていた。
「拭いてあげるわ」
私は清潔なリネンのバスタオルを広げ、彼の引き締まった身体を爪先から首筋まで、まるで博物館の貴重な標本を手入れする学芸員のように丁寧に拭っていった。
二十代半ばの肉体というのは、驚くほど無駄がない。余計な脂肪の一片すら見当たらないその骨格は、精密なスイス製の機械のように美しく調律されていて、ただ見つめているだけでこちらの喉の奥がきゅっと小さく渇くのを感じた。
「まあ……すごい。もうこんな風になっているじゃない。ここも綺麗にしておかないとね……ふふ、いい匂いがする」
空に向かって真っ直ぐに反り上がったその剛直に、私は息を殺して唇を寄せた。薄い皮膚のすぐ下で、太い血管がまるで目覚めたばかりの生き物のようにドクドクと拍動している。手を添え、先端から滲み出る透明な先走りの雫ごと、その熱い塊を口の奥深くへと迎え入れた。独特の苦みと、生々しい熱が口腔を満たしていく。
「続きは、ベッドの上でしましょう」
再びシャワーの前に手をつき、背後から激しく身体をぶつけ合う。濡れた肉と肉がぶつかり合う乾いた音が、密閉されたタイルの空間に反響した。
もはやそこには「娘の夫」や「妻の母」といった社会的なラベルはどこにも存在しなかった。あるのはただ、喉の渇きを癒やすように互いを貪り合う、二つの孤立した肉体だけだった。視界の端で、白く細かな光の粒子がパチパチと弾け散っていく。
「ああ、熱い……もう、いってしまう――ッ!」
私が背筋を反らせて声にならない叫びをあげた瞬間、私の背中一面に、重く熱い白濁が激しく降り注いだ。私たちは絡まり合ったまま、浴室の濡れた床の上へと崩れ落ち、ただ湿り気を帯びた荒い呼吸を重ね合わせていた。排水溝へと吸い込まれていく水音だけが、世界の時間がまだ続いていることを静かに証明していた。
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ドライヤーの規則的な乾いた温風が不意に途切れ、部屋の隅々に重たい沈黙が戻ってきた頃、浴室の擦りガラスの向こうから彼が現れた。濡れた肌からは、過剰な熱と石鹸の微かなアルカリ性の匂いが立ち上っていた。
「拭いてあげるわ」
私は清潔なリネンのバスタオルを広げ、彼の引き締まった身体を爪先から首筋まで、まるで博物館の貴重な標本を手入れする学芸員のように丁寧に拭っていった。
二十代半ばの肉体というのは、驚くほど無駄がない。余計な脂肪の一片すら見当たらないその骨格は、精密なスイス製の機械のように美しく調律されていて、ただ見つめているだけでこちらの喉の奥がきゅっと小さく渇くのを感じた。
「まあ……すごい。もうこんな風になっているじゃない。ここも綺麗にしておかないとね……ふふ、いい匂いがする」
空に向かって真っ直ぐに反り上がったその剛直に、私は息を殺して唇を寄せた。薄い皮膚のすぐ下で、太い血管がまるで目覚めたばかりの生き物のようにドクドクと拍動している。手を添え、先端から滲み出る透明な先走りの雫ごと、その熱い塊を口の奥深くへと迎え入れた。独特の苦みと、生々しい熱が口腔を満たしていく。
「続きは、ベッドの上でしましょう」

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