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『帰り花の夜に』~義母の静謐なる背徳
第6章 義息~超えてはいけない境界線(5)
やがて季節が移り、大阪へ戻る日がやってきた。新幹線の駅まで彼に車で送ってもらい、改札内の喫茶店でブラックコーヒーを飲んだ。
「葉月と雫のこと、よろしくね。困ったことがあれば、一人で抱え込まずに何でも私に言うのよ」
ホームに上がり、新幹線のドアが開く。彼からスーツケースとボストンバッグを受け取った。
「お義母さん、正月にまた三人で遊びに行きます」
彼はそう言って私の手を握り、一冊の文庫本を手渡してくれた。「これ、読みたいって言っていた本です」
「ありがとう。待ってるわね」
私は彼の頬に、形式的なフレンチキスを落とした。そして耳元へ顔を寄せ、微かな声で囁いた。
「セックスなんて、人生のちょっとしたゲームみたいなものよ。深く考えすぎないで。気が向いたら……またね」
新幹線のドアが閉まり、列車が滑らかに加速を始めた。窓の外で、彼の姿が小さく遠ざかり、やがて視界から消え去るまで、私はデッキに立ったまま見つめ続けた。
「葉月と雫のこと、よろしくね。困ったことがあれば、一人で抱え込まずに何でも私に言うのよ」
ホームに上がり、新幹線のドアが開く。彼からスーツケースとボストンバッグを受け取った。
「お義母さん、正月にまた三人で遊びに行きます」
彼はそう言って私の手を握り、一冊の文庫本を手渡してくれた。「これ、読みたいって言っていた本です」
「ありがとう。待ってるわね」
私は彼の頬に、形式的なフレンチキスを落とした。そして耳元へ顔を寄せ、微かな声で囁いた。
「セックスなんて、人生のちょっとしたゲームみたいなものよ。深く考えすぎないで。気が向いたら……またね」
新幹線のドアが閉まり、列車が滑らかに加速を始めた。窓の外で、彼の姿が小さく遠ざかり、やがて視界から消え去るまで、私はデッキに立ったまま見つめ続けた。

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