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彼と私の10コの差
第1章 彼と私の10コの差
「……したいんですけど」

「……うん」

ベッドまで連れられ押し倒された。
スプリングの軋む音。
こういう雰囲気が久しぶりでどうしていいか分からない。

伊藤くんの手が私のセーターを脱がす。
上半身をブラ一枚にされ、少し鳥肌がたった。
彼の手が背中にまわりホックがはずされる。

目の前にある彼の体にそっと触れた。
Tシャツの上からでも筋肉質なのが分かる。

「触りたいの?」

「うん、ちょっと触ってみたい」

私の言葉にちょっと笑いながら、彼はTシャツを脱いだ。

「好きなだけどうぞ」

遠慮なく手を伸ばし、鎖骨の下辺りからお腹までを撫でた。
盛り上がった筋肉ではないのに、締まっているのが分かる。

「いいなぁ」

「私も欲しい?」

彼にそう尋ねられて正直に頷くと、彼は私の胸に唇を寄せた。

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