この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
彼と私の10コの差
第1章 彼と私の10コの差
「いいっすよー」
「私も手伝うからさ」
他の男の子たちだったら絶対文句を言ってくる仕事を、伊藤くんは快諾してくれる。
軽々と段ボールを持つ姿はやっぱりかっこいい。
「いいなー、私にもその力が欲しい」
「そこっすか!?山本さんも十分、力持ちだと思いますけど?」
「えー、だってかっこいいじゃん。店長なんてほとんど重いもの持たないよ?」
後ろを歩いてるはずの伊藤くんの反応がない。
振り向くとそこには真っ赤に顔を染めた彼の姿。
ってか可愛すぎるんですけど。
もう本気で好きだわ、この子。
「山本さん、今日17時半までっすよね?」
「ん?うん」
「話あるんで外で待っててもらっていいっすか?」
今度は私が黙る番だった。
ひとつ頷くので精一杯だ。
今までの話の流れでどんな話をされるのか。
期待する気持ちとそれを否定する気持ち。
10才の差はそれだけ私を臆病にさせる。
私と伊藤くんはその後無言で段ボールを片付けた。
「私も手伝うからさ」
他の男の子たちだったら絶対文句を言ってくる仕事を、伊藤くんは快諾してくれる。
軽々と段ボールを持つ姿はやっぱりかっこいい。
「いいなー、私にもその力が欲しい」
「そこっすか!?山本さんも十分、力持ちだと思いますけど?」
「えー、だってかっこいいじゃん。店長なんてほとんど重いもの持たないよ?」
後ろを歩いてるはずの伊藤くんの反応がない。
振り向くとそこには真っ赤に顔を染めた彼の姿。
ってか可愛すぎるんですけど。
もう本気で好きだわ、この子。
「山本さん、今日17時半までっすよね?」
「ん?うん」
「話あるんで外で待っててもらっていいっすか?」
今度は私が黙る番だった。
ひとつ頷くので精一杯だ。
今までの話の流れでどんな話をされるのか。
期待する気持ちとそれを否定する気持ち。
10才の差はそれだけ私を臆病にさせる。
私と伊藤くんはその後無言で段ボールを片付けた。