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彼と私の10コの差
第1章 彼と私の10コの差
アパートの前で伊藤くんが立ち止まる。
ここが伊藤くんの住んでるとこなんだ。
そう気づいて顔を上げると伊藤くんと目があった。

「まだ泣きそうな顔してる」

そう言って伊藤くんの唇が私のに触れた。
掠めるだけの小さなキスに頬が熱くなるのがわかる。

「山本さん、顔赤いよ?」

「うっさい!か、帰る!」

「ダメ。帰すわけないでしょ?」

玄関のドアを開けるとすぐに引き込まれた。
鍵を閉める音と同時に唇を親指で開かれ、舌を挿入される。
熱い舌が中を掻き回し唾液が混ざる。

久々の感触にさらに顔が火照る。
何年ぶりだっけ?
この仕事始める時にいたのが最後の彼氏だったから2年振りくらいか。
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