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孤独を埋めて、満たして【短編】
第1章 孤独を埋めて
「俺が可哀想?あはは、傑作。何それ、同情?学校一の問題児が、そんなに哀れに見えた?ねえ、答えてよ、ゆりちゃん」
怒りと困惑を隠すように笑う彼の声は、ひどく震えていた。必死に武装してきた彼のプライドがバラバラに崩れていく。
怒らせたいわけじゃなかった。ただ、そんな風に自分を切り売りして傷ついている彼を、見ていられなかっただけ。
私は自由になった左手をそっと伸ばし、彼の冷え切った頬に触れた。
びくり、と成瀬くんの身体が強張る。
「…そんなに悲しい顔をしないで、成瀬くん」
私の言葉に、彼の瞳が大きく揺れた。
図星を突かれ、中身をすべて暴かれたような、怯えと絶望の混ざった瞳。
「っ……、あんた、何なんだよ……!」
懇願するような掠れた声の直後、乱暴に唇を塞がれた。優しさなんてどこにもない、私の口を封じるためだけの、衝動的なキス。
だけど、押し付けられた彼の唇は驚くほど熱くて、そして震えていた。

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