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ほしいままに
第31章 半年ののち


「多分、単位は取れると思う」
「えらいえらい。これで保育士さんの夢にまた近づいたね」

日菜子ママは、私の色気のないショートボブの頭を、くしゃくしゃ撫でる。


「ねえ、ママ、今日は?」

私がいつも訪ねているこの問いに、今日もママは首を横に振って見せた。

「来ないわ」

日菜子ママが店内に戻り、私は一人、サンドイッチにかぶりついた。

この店の具沢山のサンドイッチと、コーヒー濃い目のアイスカフェラテが、最近の私のお決まりの夕ご飯。

「おいひい」

ほおばって、ひとり呟く。

サンドイッチを掲げて、齧った跡に覗いた断面をまじまじ見つめた。今日はブロッコリーとエビ、アボカドが入ったライ麦パンのサンドイッチだ。

「あっ」

挟まっていたエビが飛び出し、ジーンズの膝にあたってテラスの床に落ちた。
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