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ほしいままに
第12章 私は今を失いたくない(森川澪奈)
お祝いとは名ばかりだった。
ふたを開けてみればこれは、華々しい営業成績を褒めてくれる席などではなく、私の汚れた営業手法を理由にした解雇通告の場だったのだ。
私はうつむいたまま、考えを巡らせた。
もし私が解雇されたと知ったら、あの人はどうするだろう。
きっと私を、人格丸ごと否定して、二度と立ち上がれないほどに自尊心を傷つけるはずだ。そうなれば私は、家から一歩も出られないような生活を強いられることになる。
それだけは、絶対に嫌───。
そこまで考えたら、こらえていた涙がぽたぽたと零れ落ちてしまった。
「お願いです。どうかクビにしないでください」

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