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第7章 第七章　　浮遊

そしてビデオは2階に行き父親の処刑現場となった。

最早、虫の息のようにぐったりしている父親がそこにいた。

左手首にアルミ製の管を注入した様で、そこからシューっと音を立てて血が噴き出している。

噴き出た血はバケツの様な容器に流れており。バケツは半分くらいを埋めていた。

出血多量のミイラ化した原因はこれのようだ。

父親の顔をアップにするビデオは頬を伝う無念の涙が流れていた。

可哀想に思ったが、これもあいつがショックを受ける材料だと思えば受け入れざる得ない。

その後聞き取れない小さな声で
「息子だけは助けてくれ」

そう言いながら父親は絶命した。

ビデオは階下に戻り中国人が虫の回収をし終えた所を映していた。

母親にも同じ様に左手首に管を入れ出血を促す。

奴が両親のこのビデオを見たら気が狂うだろうと思うと身体が勝手に火照る。

ビデオはそこで砂嵐に変わり次の映像を映し出す。