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*妄想社長に振り回されて*
第10章 桜井くんと由梨ちゃん
もじもじする由梨ちゃんにさすがに言おうとしていることに何となく気付く。
だけど残念なことに由梨ちゃんは高校生だ。
せめて同じ年齢とかならあり得なくもないんだけどなぁ…

「わ、私……あの、その……」

頬を桜色に染め、潤んだ瞳で見つめられて落ちない男は男じゃない気がする。
けれども!なんだけれども!
そもそも美亜の友達で、中学時代の由梨ちゃんも知っている。
その時から美少女で……って違うから!

「お兄さんのこと……」

あ、あと由梨ちゃんは中学の時から俺のことお兄さんって呼ぶんだよなぁ。
それもいまいちそういう対象として見れない理由のひとつかも。

あ、でももしかしたら告白じゃないかもしれないよな?
勉強教えてください!とか料理教えてください!とか……

「好きなんです!」

うん、そんなわけないよねー。

「あの、由梨ちゃん…」

「し、知ってます!お兄さんが年上の人が好きなこと!美亜ちゃんから今までの彼女さんのこととか聞いてたんで!」

「あー、うん、まぁ」

「美亜ちゃんにも諦めた方がいいって何度も言われたんですけど、やっぱり諦めきれなくて……」

いや、まあ、こんな可愛い子からここまで言われて悪い気はしないけど。
そうかー、高校生かー。

「さすがに年齢までは増やせないですけど、その代わり今までいっぱい頑張ってきたんです!」

「何を?」

「一人エッチをです!」

ぐはっ!

今俺一年分の血を吐いたわ。
この可愛い口から一人エッチって!

「美亜ちゃんが年上の彼女はみんな慣れてるから感度がいいんだよ、って教えてくれて。だけど他の人に協力してもらうわけにはいかないから一人で……って大丈夫ですか?」

「うん、大丈夫。……他の人に頼んでなくてよかったよ」

よし!美亜にはピーマンゼリーもプレゼントしよう。

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